青色LEDの光に殺虫効果! 東北大が発見
青色発光ダイオード(LED)の光を当てると昆虫が死ぬことを、東北大の研究チームが発見した。波長がより短い紫外線の毒性は知られていたが、可視光の殺虫効果を確認したのは初めてという。薬剤を使わない害虫防除装置などへの応用が期待される。
研究チームはLEDを使ってさまざまな波長の光を昆虫のさなぎに照射し、羽化できずに死ぬ割合を調べた。その結果、波長が467ナノメートル(ナノは10億分の1)などの青色光は、ショウジョウバエに対して紫外線より高い殺虫効果があり、直射日光に含まれる青色光の約3分の1の強さで7~9割超が死んだ。卵や幼虫、成虫も死んだ。
殺虫効果を示す青色光の波長や強さは昆虫の種類によって異なる。蚊は全てを殺すには直射日光の1・5倍の強さを要したが、小麦粉などに付く害虫のヒラタコクヌストモドキは、直射日光の約5分の1の強さで全て死んだ。
メカニズムは不明だが、青色光のエネルギーによって体内で有害な活性酸素が発生し、細胞を傷付けるためと推測。光が生物に与える影響の研究にも応用できる。
チームの堀雅敏准教授(応用昆虫学)は「害虫の発生を抑えながら植物を育てる人工照明などに役立てたい」と話している。(黒田悠希)2015.1.26 09:00 産経ニュース
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