「スプリング8」で解明 iPS心筋、心臓に同化 阪大、再生医療実現へ確認
iPS細胞から作った「心筋シート」が心臓に同化するイメージ
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞のシートをラットに移植すると、心臓の一部となり同化して動くことを、大阪大のチームが大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)を使った分子レベルの分析で確かめた。
大阪大はiPS細胞から作った「心筋シート」で重い心不全の患者を治療する再生医療研究を進めており、治療の実現に重要な成果としている。
チームは、心筋梗塞を起こしたラットに心筋細胞のシートを移植後、エックス線を利用した特殊な観察をスプリング8で実施。移植した心筋細胞にあり、心臓の収縮をつかさどるアクチンとミオシンというタンパク質が、心臓の収縮に合わせて働いていることが分かった。
これまで、iPS細胞から作った心筋シートが心機能を改善することは動物実験で分かっていたが、心臓と同化して動くメカニズムは詳しく証明されていなかった。2015.1.26 11:01 産経
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