2014年3月27日木曜日

太陽系の端に小惑星発見



米、太陽系の端に小惑星発見 直径450キロ
望遠鏡が捉えた天体「2012VP113」(右下の円内の3点)。下方向に動く様子を2時間ごとに3枚撮影して着色し1枚に合成した(米カーネギー研究所提供・共同)

 【ワシントン共同】太陽系の最も外側の領域で小惑星サイズの新たな天体を発見したと、米ハワイ島にあるジェミニ天文台や米カーネギー研究所のチームが27日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 この天体は「2012VP113」と呼ばれ、直径約450キロ。太陽からの距離は約120億キロで、2006年の国際天文学連合(IAU)総会で惑星から準惑星に格下げされた冥王星の軌道より2倍遠くにある。
 太陽系の外縁部には小天体が密集する「エッジワース・カイパーベルト」と呼ばれる領域があると考えられているが、今回の天体が見つかったのはさらに外側。2014年327 0301分 東京新聞

2014年3月18日火曜日

5年絶食の「ダイオウグソクムシ」、死因は「餓死」ではなかった



5年絶食の「ダイオウグソクムシ」、死因は「餓死」ではなかった 胃に謎の液体 「食べなくても生きる」秘密か
5年以上の絶食記録を残して2月に死んだ鳥羽水族館の「ダイオウグソクムシ」。解剖したところ、体内から正体不明の液体を検出。液体からは菌も発見され、食べなくても生きていける夢の酵母の可能性も指摘される。

 鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で飼育され、5年以上の絶食記録を残して2月に死んだ深海生物「ダイオウグソクムシ」。その不思議な生態の解明へ関心 が高まっている。水族館が死後まもなく解剖したところ、体内から正体不明の液体を検出。液体からは菌も発見され、食べなくても生きていける、長寿に関係し た“夢の酵母”の可能性も指摘される。グロテクスだが人気を集めたダイオウグソクムシ。謎の解明はどこまで進むか-。

6年余、ほぼ成長せず
  1月初めに絶食6年目に入ったとして話題を呼んだダイオウグソウムシ「No.1」だが、2月14日午後5時半ごろ、展示水槽で死んでいるのを飼育 員の森滝丈也さん(44)らが確認した。森滝さんはこの日朝の観察で体が弱っているように感じたといい、「とうとうその日が来たな」と死を冷静に受け止め た。
 水族館での飼育日数は2350日(6年と158日)、平成21年1月2日に50グラムのアジを食べて以降、絶食日数は1869日(5年と43日)に達していた。
 メキシコ湾の海底約800メートルで捕獲し19年9月にダイオウグソクムシの第一号として入館し、「No.1」と命名された。当時の体長は29センチ、体重は1040グラム。死んだ時の体長は入館時と変化なく、体重も1060グラムと大きな差はなかった。
 年齢を計る方法は未解明だが、生殖に関係する器官がないため成熟した個体ではないとみられる。入館以来6年5カ月を生き続けたが、その間の絶食が5年余りに及んだのは、水族館にとっても驚異的なことだった。

解剖!体内から見たことない液体が
 食べなくても長期間生きた生態を本格的に解明しようと、森滝さんが死後まもなく解剖したところ、これまた驚くべきことが分かった。まず目を見張っ たのはメスで開いた胃の内部。見たこともない淡褐色の液体で満たされていた。過去に死亡したダイオウグソクムシの個体からは未消化の固形物が残っている か、胃が空っぽの状態だったが、このような液体を見たのは初めてだった。
 液体は約130ccと胃を埋め尽くすほどの量があり、ダイオウグソクムシ特有の生臭い腐臭がした。液体以外に固形物はなかった。
 さらに光学顕微鏡で液体をのぞくと、中に長さ10ミクロン(100分の1ミリ)ほどの菌類が見つかった。株分かれしている様子も見られ、1日後には株がさらに増殖していた。出芽や分裂で増える単細胞の酵母に近い存在と推定している。

「No.1」の体内から見つかった酵母様真菌の顕微鏡写真(鳥羽水族館提供)

 こうした菌類は酵母様真菌(こうぼようしんきん)と呼ばれ、土の中など自然界にあるほか、小動物の消化器官に存在するものが知られ、下痢を繰り返 した犬などの体内から検出されるケースがある。酵母は、パン酵母やビール酵母など糖分を分解してアルコールなどに変えることで知られる。
 そこで、No.1の酵母様真菌と長期間の絶食の関連が焦点となった。酵母と長寿の関係は、さまざまな研究が続いている。静岡県三島市の国立遺伝学 研究所の研究チームが、昨年8月に長寿遺伝子の働きを解明して酵母菌の寿命を操作する実験に成功。酵母と長寿遺伝子の関連が分かり注目された。

食べずに生きられる?
 果たして、No.1の液体から検出された酵母様真菌は、食べないという状態にもかかわらず、空腹感を忘れさせ生きながらえる作用をもたらす存在なのか。大きな仮説が生まれた。
 一方、No.1の消化管全体に炎症や変色はなく、過去に解剖した個体よりも状態がよかった。甲羅の裏側などの肉も痩(や)せているように見えな かった。捕食している個体と同様に長期間の絶食を経たとは思えないような健全さをうかがわせた。こうした状態から、森滝さんは「直接の死因はわからない が、餓死したという状況ではない」と判断。不老要素が酵母様真菌に含まれている可能性も浮上した。
 真菌について森滝さんは「初めて見るもので、まったく正体が分からない」と話す。ただ寿命との関係よりもまず、絶食との関わりあいに注目し、「体内でどのように作用していたのか」を解明したいという。
 No.1から採取した消化管内部の液体は、健康診断で採取した血液などを分析する三重県伊勢市内の臨床検査センターにも送り検査した。その絶食の偉業が長寿と関係するなど、大きな発見につながる可能性も期待されたが、結局、検査で液体の正体は分からなかった。
 ダイオウグソクムシは約10年前に「変な生き物」ブームで脚光を浴びるまで見向きもされなかった。この生物に関する論文は海外に数件しかなく、いずれも何を食べたかという胃の内容物などを記しているだけで生態の詳しい研究は進んでいない。

他のダイオウグソクムシも絶食
 ただ同水族館ではNo.1以外のダイオウグソクムシでも絶食が観察されており、No.5という個体は絶食期間1年3カ月で、No.1に代わって現在記録を持つ。このことから、一般的にダイオウグソクムシは絶食に強いとみられる。
 神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館では、No.1とほぼ同時期の19年からダイオウグソクムシの飼育を始め、現在は7個体に3カ月に1度の割合でサ ンマやイワシなどを与えている。飼育員の北嶋円さん(32)は「もともと食が細い生き物という知識の中で、分からないことが多い。限られた餌を与えている ので、これまでに死んだ6個体はいずれも解剖までして調べることはなかった」と話す。
 深海生物学が専門の北里大海洋生命科学部の三宅裕志講師(44)は「No.1の体内の液体が、ヒトの腸内細菌のように共生関係にあることも考えら れる。逆にその液体が原因で死んだのかもしれない。ダイオウグソクムシに関する資料はまだまだ少なく、もっとデータを集める必要がある」と指摘する。
 No.1の絶食には、ネットをはじめとして大きな関心が集まった。これをきっかけに、ダイオウグソクムシの研究が盛んになれば、人の生活や健康に結びつく大きな成果が生まれるかもしれない。
2014年03月14日 08時55分 更新 産経新聞

宇宙誕生時の重力波観測



宇宙誕生時の重力波観測 米チーム、南極の望遠鏡
重力波を観測した南極の施設(研究チーム提供)
 138億年前の宇宙の誕生直後に発生した「重力波」の証拠とされる現象を、世界で初めて観測したと米カリフォルニア工科大などのチームが17日、発表した。生まれたばかりの宇宙の姿を探る重要な手掛かりとなる。
 誕生時に非常に小さかった宇宙が急激に膨張したとする佐藤勝彦自然科学研究機構長らの「インフレーション理論」を、観測面から強く裏付ける成果だ。
 重力波は、物体が動いた時に波のように広がっていく時間や空間の揺れ。アインシュタインが存在を予言したが、直接観測されたことはない。
  チームは、宇宙が生まれた38万年後に放たれた光の名残である「宇宙背景放射」と呼ばれる電波を、南極に設置したBICEP2望遠鏡で詳しく観測し分析し た。その結果、宇宙初期の急膨張によって出た重力波が、光の振動する方向に影響を与え、方向が特定のパターンを描いていることを初めて発見。間接的に重力 波の存在を確認したとしている。2014.3.18 01:07 産経ニュース

2014年3月13日木曜日

アタカマ砂漠の夜空に広がる天の川



アタカマ砂漠の夜空に広がる天の川
 チリ北部、アタカマ砂漠の澄み渡った夜空にかかる天の川。画像7枚の合成作品が、米National Geographicサイト「Your Shot」に公開された(34日)。

 アタカマ砂漠は太平洋とアンデス山脈の間、南北1000キロに渡って広がり、平均の標高は2000メートルに達する。
PHOTOGRAPH BY J. MARTEL, NATIONAL GEOGRAPHIC YOUR SHOT
  Christine Dell'Amore, National Geographic News March 13, 2014

2014年3月6日木曜日

再現実験に成功



STAP細胞 小保方さん、再現実験に成功 論文発表後初めて
 理研は5日、小保方晴子研究ユニットリーダーが1月末の論文発表後、初めてSTAP細胞の再現実験に成功したことを明らかにした。実験の客観的な証明には第三者による再現が必要だが、成果の正しさを一定程度裏付けた形だ。
  理研によると、小保方氏は理研発生・再生科学総合研究センターで先月、再現実験を開始。論文通りの手法でマウスの体細胞を弱酸性溶液で刺激し、あらゆる細 胞に分化できるSTAP細胞を作製することに成功した。細かい実験手順も含め同センターとして正しさを再確認したとしている。2014.3.6 08:59 産経ニュース