質量は太陽の1億4千万倍 超巨大ブラックホールを観測
*棒渦巻き銀河NGC1097(NASA、米カリフォルニア工科大提供)
約4700万光年離れた銀河の中心に存在する超巨大ブラックホールが太陽の1億4千万倍の質量を持つことを、総合研究大学院大などのチームが南米チリのアルマ望遠鏡による観測で突き止めた。米天体物理学誌に発表した。
チームは星が円盤状に分布し、中心部に細長く伸びた構造を持つ棒渦巻き銀河「NGC1097」の電波を観測。分子ガスの分布や動きのデータから、中心にある超巨大ブラックホールの質量を算出した。
アルマ望遠鏡は感度が高く、ガスの速度を精密に測定できる。わずか2時間程度の観測で、計算に必要なデータが得られた。
質量の測定には星の運動を利用する方法などがあるが、銀河の種類によっては計算が難しい。今回の方法を使い、渦巻き形の銀河で超巨大ブラックホールの質量を精密に測定したのは初という。
銀河中心部の質量や明るさと、超巨大ブラックホールの質量には関連があるとされ、研究成果は銀河やブラックホールの進化の仕組みの解明につながると期待される。2015.7.20
13:50 産経
0 件のコメント:
コメントを投稿