根底崩れた?相対論…光より速いニュートリノ
ニュートリノの飛行速度を巡っては、2007年に米国の研究チームが論文を発表している。しかし、この時は誤差と区別がつかなかったため、「光速 と差がない」と結論づけられた。今回は原子時計を備えた全地球測位システム(GPS)と光学測量を組み合わせ、3年間かけて約1万5000個分の飛行速度 を精緻に測定した。その結果、誤差を考慮しても、光速を超えていることが判明した。
この観測結果は現代物理学では説明できない。観測に参加した名古屋大の中村光廣准教授は「物理学全体への影響が大きいため、解釈は加えないと研究グループ内で合意している」と述べ、他グループの実験による検証を求めるために発表に踏み切ったとしている。
◆ニュートリノ=電気的に中性で、物質を透過する。「電子型」「ミュー型」「タウ型」の3種類があり、飛行中 にそれぞれ別の種類に変化するニュートリノ振動という現象を起こす。以前は質量がゼロと考えられていたが、故・戸塚洋二東京大特別栄誉教授らによる観測 で、質量があることが明らかになった。(2011年9月23日21時28分 読売新聞)
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