虚構新聞
年末の多忙な時期だからこそ、こんなものが良いかも――。ヘンテコリンなサイトに辿りついた。Kyoko Shimbun News(虚構新聞ニュースhttp://kyoko-np.net/)と称し、以下のような断りが載っている。
『当サイトは現実のニュースをパロディにした諷刺・皮肉が開設の目的であり、この記事を通じて元ネタである世の諸事象に関心を抱いていただきたいと思っております。
当然のことながら、弊社が取り上げるニュースはすべて虚構のものであり、現実の人物・事件・団体とは関係ありません。また、閲覧者を騙して喜ぶ、世間を騒がせるというような悪意も持っておりません。』
手始めに2件ほど他愛のないものを拾ってみた。
*「その嘘、100%見破れます」 高性能嘘発見器を開発
京都先端科学技術大学の研究グループは14日、人間が嘘をつく際に分泌する特殊なホルモンを検出することで、実質100%嘘を見破ることのできる新型の嘘発見器を開発したと発表した。判定結果は遺伝子検査なみの証拠能力を有するという。
「その嘘わかるくん」と名づけられたこのセンサーは、人間が嘘をつく際にかく汗が含む特別なホルモンを検出することで、発言の真偽を判定する。センサーは人差し指にクリップをつけるタイプで、被験者が嘘をつくとブザーがなるシンプルな仕組みだ。
この日の会見で自ら装置を身につけ実演した京都先端大の山口信一郎教授は「汗の量だけで真偽を判定していた従来の嘘発見器に比べ、信頼性は 99.9999%と数千倍に跳ね上がる」と語ったところで、会見場にブザー音がけたたましく鳴り響いたため、集まった報道陣はその場で解散しかけたが、山口教授があわてて「申し訳ない。誤動作です」と弁解すると、またしてもブザー音が鳴り響いたため、やはり報道陣は解散した。
*「2と1は等しい」 数学界で論議
2と1が数学的に等しいことを証明したとされる論文が数学界で話題になっている。今年1月に提出された1ページにも足りない小さな論文だが、いまだに反証できておらず、このままでは数学の根本条件そのものにぐらつきが生じる可能性もある。
ロシアのカラシニコフ通信が伝えたところでは、この論文の執筆者は国立ヨハネスブルク大学教授のイワノフ・ボスコノビッチ博士。博士が夢の中で見た式を枕もとのメモに書き残し、翌朝この式を少し変形させたところ、2=1という結論に結びついたという。
博士は翌日から同僚や指導している学生たちにこの式を見せ、反証を求めたが、誰にも証明ができなかったため、論文として英数学誌「マスマティック・ロジ スティック」1月号に投稿。以来世界中の数学者がこの論文の反証を試みたが、9月現在いまだに完全な解答と呼べる論文は出ていない。
「マスマティック・ロジスティック」誌の編集長であるジョン・ロック氏は「ボスコノビッチ博士の論文自体はいたってシンプルで、掲載された式だけならば中学生でも理解できる。しかし、それが誤りであることを証明するには非常に高度な数学の知識を必要とするため解明にはまだまだ時間がかかるだろう」と語る。
今回の論文は2と1が等しいという、一般的な通念とは大きく異なる結果を示しており、万が一この論文が正しいということが証明されれば、ユークリッド幾何学の根本を揺るがす大きな一石となることは間違いない。
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