2015年5月1日金曜日

探査機メッセンジャー、役割を終えて水星に落下

探査機メッセンジャー、役割を終えて水星に落下
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は30日、11年前に打ち上げられた水星探査機「メッセンジャー」が燃料を使い果たし、予定通り水星に落下したと発表した。
NASAによると、ジョンズホプキンス大学応用物理学研究所にある管制センターが米東部標準時の30日午後3時26分、墜落を確認した。
NASAの予想では、メッセンジャーは時速約1万4000キロの速度で水星に落下し、直径16メートルのクレーターができると見込まれていた。
墜落地点は地球から見て水星の反対側だったため、観測はできなかった。
メッセンジャーは2004年に打ち上げられ、約6年半後の11年3月18日に水星の軌道に到達。軌道を周回しながら貴重なデータや写真を地球に送り届けていた。
水星の軌道に乗った探査機はメッセンジャーが初めてだった。これまでに太陽の周りを15周し、総航行距離は約80億キロに達する。
メッセンジャー自体はまだ機能できる状態だったが、燃料を使い果たして継続運用できる方法はないとNASAは判断。ワシントンの本部で記者会見した幹部は、「我々は史上初めて水星の真の姿を知ることができ、そこに多様な太陽系の一部をなす素晴らしい世界があることが分かった」と評価した。
観測データからは、水星の極地に氷が存在する可能性があることも分かった。氷は厚さ3.2キロを超す可能性もあるという。

メッセンジャーのツイッターには落下直前、「友人や家族やサポートチームにさよならを言う時が来たようだ。間もなく最後の衝突を行う」というメッセージが掲載された。2015.05.01 Fri posted at 10:31 JST

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