積み上げた砂山から銅鐸…「国宝級発見」評価も
出土した銅鐸。左2個が最初に見つかった。右奥は入れ子状態の4個。右下は壊れた1個。手前の銅鐸の前に置かれた棒3本が舌(19日、兵庫県南あわじ市で)=金沢修撮影
弥生時代の祭器・銅鐸どうたく計7個が、兵庫県南あわじ市(淡路島)で見つかり、県教委と市教委が19日、発表した。
市内の砂利加工会社が海岸近くから採取し、積み上げた砂の山から見つかった。出土数では、島根県雲南市・加茂岩倉遺跡(国宝、39個)などに次ぐ4番目。同時代中期の紀元前2世紀後半頃に埋納されたとみられ、一度に大量に埋められた最古のケースとなる。専門家は「国宝級の発見」と評価している。
同社の社員が4月上旬、工場内の砂山で、銅鐸2個を発見、市教委に届けた。市教委は工場とともに、同市内にある仮置き場の砂山も調べ、大きな銅鐸の中に小さな銅鐸を入れた「入れ子」状態の2組計4個と、壊れた銅鐸1個も見つけた。
最初の2個も入れ子だったのを、発見した社員が外したという。
銅鐸は、高さ22~32センチ、底幅13~19センチで、絵画などが施されていない古い時期のもの。うち3個には、銅鐸を鳴らすため内部につるす青銅製の棒「舌ぜつ」3点(長さ8~13センチ)が付いていた。一度に見つかった舌の数としては最多という。
銅鐸が埋まっていた砂は数年前、海岸沿いの松帆まつほ地区から採取した。市教委などは今後、出土場所の特定を進め、ほかに銅鐸が埋もれていないか調べる。2015年05月19日
18時05分 The Yomiuri
Shimbun
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