人間もこの魚の子孫…化石に「骨盤」の原型発見
骨盤の原型となる骨を持つ古代魚「ティクターリク」の想像図(米シカゴ大学提供)
北極圏にあるカナダ・エルズミア島の約3億7500万年前(古生代デボン紀)の地層で見つかった古代魚の化石に、骨盤の原型となる骨があることを米シカゴ大などの研究チームが明らかにし、米科学アカデミー紀要の最新号に発表した。
「ティクターリク」と呼ばれるこの古代魚は、私たち人類を含むすべての陸上の脊椎動物(四肢動物)の祖先とみられ、今回の発見は、腹びれにすでに後足としての機能が芽生えていたことを示すという。
ティクターリクは、現在のシーラカンスや肺魚に近く、全長2・7メートルと推定される。全身骨格が10年前に初めて見つかった。その後、発見され
た化石を含め、5体から骨盤に似た大きな腰骨が見つかり、この骨に腹びれの骨の先が収まる股関節のくぼみがあったことが判明した。腹びれの骨は大腿骨に似 ていたという。研究チームは「股関節を使って、腹びれを櫂のようにして漕いでいたのだろう」とみている。(2014年1月18日19時51分 読売新聞)
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