地球:中心に大量の水素 80倍の水、かつて存在か 東工大など研究チーム
地球中心部のコアに大量の水素が存在する可能性があると、東京工業大などの研究チームが、米科学誌サイエンスに発表した。地球形成時に大量の水が存在したことを示す結果で、チームの広瀬敬教授(高圧地球科学)は「地球の水の起源の解明につながる」としている。
地球は深さ2900キロを境に、岩石で構成するマントルと、溶けた鉄合金のコアに分かれる。研究チームは、これまで技術的に困難だった地球深部に相当する超高圧・超高温環境を再現することに成功。マントルの温度は約3300度だと推計した。このためマントルに接しているコアも3300度と考えられる。
チームは、コアが鉄合金の融解温度(3900度)より低温なのに溶けた状態で存在しているのは、不純物である水素が多量に含まれているためだと結論付けた。
形成時の地球には現在の海水の約80倍の水が存在し、その後、水素としてコアに取り込まれたと考えられるという。【渡辺諒】毎日新聞 2014年01月28日 東京朝刊
0 件のコメント:
コメントを投稿