採血
私の血管は浮き出にくく、採血の際に毎回看護師に苦労かけている。それでも、これまでの少なくない経験から、一度の針刺しで上手に採血してくれる人と、そうでない人がいる。得手不得手があるのだろう。
今日のA看護師は、きっと気持ちの優しいヒトなのだろう、「痛いでしょう、ごめんなさいね」と云いながら、左腕や右腕を見くらべながら、何度か操作を繰り返し、悪戦苦闘していた。そして突如、「選手交代します」、と言い置いてギブアップ。
引き継いでくれたのはいかにもベテラン看護師と思われるBさん。一筋縄ではいかないと感じたのか、「う~ん」、と云いながらもタッピングしたり、ゴム管の強度を調整したりいろいろ苦労しながら、それでも2回目に上手く行ったようで、「採れていますからね」と、むしろ自分自身に言い聞かせている雰囲気で、ほっと安堵している風だった。
小生は、「どうしたら血管が浮くようになりますか」とBさんに問いかけてみた。運動しろとか筋肉鍛えろと云う類の長期的な意味での返事を期待していたが、すでに試し済みの現実に即したコツ・ノウハウの一端を語ってくれた。
無事採決が終了したところを見計らって、Aさんが現われ、改めて「すみませんでした」と繰り返し謝っていた。「いや、良いんですよ、ボクが悪いんですから・・・」と恐縮して思わず言った。その瞬間、周りで別の仕事をしていた看護師さん達も含めて皆が反応した。聞き耳を立てて気にしていたんだろうね。そして、なんと皆がまた口をそろえて、「すみませんでした」と云うではないか。
後できっと「今日こんな患者さんが来たのよ」なんて話題になっているかも知れないと勝手に想像し、「また来ようこの病院」?と思ったのでした。
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