ナッツで世界一周 2/3
続編です。先ずは、やはり大好物であるマカデミアナッツ、これまではハワイ産のものばかり食していたのですが、今回のは、なんと初めての南ア産でした。気のせいか大粒でがっちりしている感があります。
「マカデミアナッツはハワイ」というイメージがあるが、じつは原産地はオーストラリアのクイーンズランド州である。先住民族・アボリジニたちはこのナッツを食べていました。栄養たっぷりのマカデミアのナッツは、彼らの大切な主食のひとつでした。
1850年代、イギリス人植物学者フォン・ミューラーらが、クイーンズランド州の熱帯雨林に自生しているマカデミアの樹の存在を知り、当時の有名な科学者ジョン・マカダム博士の名にちなんで命名されました。
ところが、マカデミアの木の実が食用になることは、アボリジニ以外の人々には長い間、知られていませんでした。オーストラリアで発見されたマカデミアが移民の手によって初めてハワイ島に移植されたのは、1883年。当時は庭木や生け垣のための樹木として、ハワイに渡ったそうです。
ハワイの人々がこの実が食用になることを知ったのは、1920年代になってからで、商業的価値が明らかになるにつれ、徐々に植え付け面積が広がりました。原種は甘味や脂肪分に乏しかったので、ハワイ大学で商業生産を目指した品種改良の研究が行われ、20年に及ぶ努力の結果商品化に成功しました。またこの間ハワイ州政府がマカダミアナッツ農園に免税の措置をとるなどの措置を講じた結果、1950年代末までに作付け面積でパイナップル、コーヒー、サトウキビなどを抜いて1位となり、ハワイの代表的な農産品としての基盤が確立されました。
現在、マカデミアナッツの生産量は世界で年間2万7000トン程度。生産量はオーストラリアが最も多く、2位が南アフリカ共和国、3位がハワイ、4位がケニアとなっています。
すぐれた健康・美容効果が明らかにされ、人気が高まっています。100g中の脂質は76.8gですがコレステロールをまったく含まず、豊富に含まれる「パルミトオレイン酸(POA)」という不飽和脂肪酸には、脳の血管を強化し、脳卒中を予防する作用があることが明らかになりました。POAのほか、各種ビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化物質も多く含まれており、身体によい栄養食品として、脚光を浴びています。
カシューナッツはインド産でした。
5–8 cm の果実のようになったものをカシューアップルと呼び、その先に灰褐色の殻に覆われたカシューナッツがあります。原産地のブラジルから、世界各地のある程度の雨量のある熱帯、亜熱帯地域に広がっており、世界では年間200万トン以上が生産され、2005年の生産量は、ベトナム(83万トン)、インド(46万トン)、ブラジル(25万トン)、ナイジェリア(21万トン)となっています。
カシューナッツはアーモンドと同じようにオレイン酸を多く含みます。タンパク質と糖質、ビタミンB1、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル分、さらに、食物繊維(不水溶性)を多く含んでいる事から、便秘防止に役立ち、結腸を丈夫にして腸の活動を活性化してくれると云われます。
また、味覚や成長に影響を及ぼす亜鉛がナッツ類の中でも一番多く含まれます。味覚障害を起こしている場合は亜鉛不足がまず考えられますから、予防に役立ちそうです。加えて、貧血や月経不順、疲労回復にも良いようです。
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