最古の羽毛恐竜「アンキオルニス」の化石。左上に頭部がみえる=研究チーム提供
羽毛恐竜、始祖鳥より古かった 鳥の恐竜起源説裏付け?
中国遼寧省で見つかった羽毛をもつ恐竜の化石が「最古の鳥」とされる始祖鳥より古い時代のものであることを、中国科学院などのチームが突き止めた。「鳥類は恐竜から進化した」という説を裏付ける有力な証拠になりそうだ。英科学誌ネイチャー(電子版)に24日、発表した。
この化石は「アンキオルニス」という小型肉食恐竜。鳥に極めて近い恐竜で、腕や尾だけでなく、脚にも長い羽毛がついている様子がはっきりとみてとれる。 発見されたのはジュラ紀後期の1億5100万~1億6100万年前の地層で、最古の鳥類とされる始祖鳥(約1億5千万年前)よりも古い。
鳥へ進化する直前段階とみられる羽毛恐竜の化石はこれまでいくつか報告があるが、年代推定と保存状態がしっかりした化石は始祖鳥より新しい白亜紀 (約1億4千万~6500万年前)のものしか見つかっていなかった。このため「鳥類の祖先」が「最古の鳥類」より新しいのはおかしいという疑問が指摘され ていた。国立科学博物館の真鍋真・研究主幹は「この化石は、鳥類の恐竜起源説の弱点を解消する存在になるだろう」と話す。(安田朋起) 2009年9月25日19時24分 朝日
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