2015年10月3日土曜日

ホーキング博士の警告に科学者騒然

エイリアンが襲来し人類を滅ぼす?! ホーキング博士の警告に科学者騒然
*あるイベントでブースに飾られた“宇宙人に注意”の標識。門外漢の想像は笑い話で済むが、権威ある専門家の“警告”となると、重みが違う(ロイター)
 《AI(人工知能)をしのぐ人類の大敵は、エイリアンだ?!》-。SF小説とみまごうこの一言に、多くの研究者が驚愕し、欧米が騒然となっている。何しろ警告したのが、車いすの天才宇宙物理学者で知られる、スティーブン・ホーキング博士(73)だからだ。博士はエイリアンを含む地球外生命体の探索に取り組んでいるが、人類が関わりを持つことには否定的。しかし、高度に文明化されたエイリアンの襲来を連想させる博士の発言だけに、対抗策などの本格的検討を促しているとも受け止められている。 博士の“警告”を最初に紹介したのはスペイン紙「エル・パイス」。この内容を英紙デーリー・メール(電子版)など欧米メディアが次々と報じた。

エル・パイス(電子版)の記者は博士にこう質問した。
 「最近、銀河系で(エイリアンを含む)地球外生命体を探す非常に意欲的な取り組みを始めましたが、数年前には、地球外生命体がわれわれ人類を絶滅させる可能性があるため、関わりを持たない方がよい、とおっしゃいました。この考えに変わりはありませんか」
 これに対して博士は「エイリアンが地球に来た場合、コロンブスの米大陸上陸時のように、先住民族のことをよく知らないために起きた結果(大虐殺)になる」と述べ、エイリアンが人類を滅ぼす可能性を強く示唆した。
 エイリアンが地球など別の惑星に侵攻する理由として、博士は「高度な文明を持つエイリアンは、自分たちが征服して植民地にする惑星を探すため、(宇宙を徘徊する)遊牧民のようになるからだ」と指摘する。

探査計画協力も
 ホーキング博士は昨年12月、英BBCのインタビューで「完全なAIの開発は人類に終わりをもたらすかもしれない。ゆっくりした進化しかできない人間に勝ち目はない」と発言。AIが人類滅亡を招くとの認識を示して、物議を醸した。
 “AI人類滅亡説”は専門外の分野の発言だったが、今回は「宇宙の権威」である博士が、エイリアンの存在を前提にして、人類滅亡に触れたため、研究者への衝撃度は限りなく大きいという。

 博士は今年7月、宇宙から地球に届く電磁波の中に、どこかの惑星などから地球へのメッセージなど文明の存在を示す信号がないか解析する研究プロジェクト「ブレークスルー・リッスン」をスタートさせた。
 事業パートナーであるロシアの大物実業家、ユーリ・ミルナー氏(53)が拠出する1億ドル(約120億円)を使い、今後10年間で、地球がある銀河系内の100万個の天体を中心に探査。世界中のボランティア科学者の協力も仰ぎ、エイリアンの探査などに取り組んでいる。

安易に関わるな
 このプロジェクトで、仮にエイリアンを含む地球外生命体を確認できても、博士は安易に関わりを持つべきではないとする自説を変える考えはないという。博士の警告から3日後、米航空宇宙局(NASA)が、火星表面の谷間に沿って、塩水の川が流れている有力証拠を見つけたと発表し、地球外生命体が生息する可能性が一気に高まった。この発見が、博士の“警告”にさらに重みを与えた。

 博士は、エル・パイス紙の取材にこう付け加えた。

 「災害が地球を破壊する危険性が高まっており、人類の生存は、宇宙に(地球以外の)新たな家を探す能力にかかっている」2015.10.3 14:09 産経

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