遊牧民の巨大碑文発見 「我が土地よ、ああ」突厥刻む モンゴル
8世紀中ごろのトルコ系遊牧民族「突厥(とっけつ)」の巨大な碑文をモンゴル東部の草原で発見した、と大阪大大学院の大澤孝教授(古代トルコ史)が
16日発表した。中国の隋・唐の各帝国と時に対立し、時に結びながら中央アジアを支配した突厥の国家体制や制度を解明する貴重な史料となりそうだ。
大澤教授とモンゴル科学アカデミー考古学研究所は5月、ウランバートルの南東約400キロにある遺跡で、それぞれ全長約4メートルと約3メートルの碑文
の残片を発見した。計20行、2832文字の古代トルコ文字(突厥文字)が刻まれ、解読の結果、「我が家よ、ああ」「我が土地よ、ああ」など、死者が家族 や故郷との別れを惜しむ文面だった。
突厥は、中央ユーラシアの遊牧民族で最も古くに独自の言語と文字を残した。(編集委員・今井邦彦)
◆キーワード
<突厥> 552年にイリ可汗(カガン)が突厥第1帝国を樹立。隋の分断策で東西に分裂するなどし、東突厥は630年に唐の支配下に。682年に再び唐から独立して突厥第2帝国を築いたが、744年にウイグルに滅ぼされた。 2013年07月17日 朝日
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