定家「明月記」の超新星爆発解明 京大
超新星の残骸(内田裕之・京都大特別研究員提供)
鎌倉時代の歌人、藤原定家が日記「明月記」に書き記した超新星SN1006が、1006年に爆発したときの詳しい様子を、京都大と米ハーバード大のチームがエックス線衛星「すざく」を使って解明した。
星が爆発するメカニズムや、宇宙の規模と構造の解明にもつながる成果で、京大の小山勝二名誉教授は「千年の時空を超え、新しい事実が分かったことにロマンを感じる」とした。
チームは超新星の残骸をすざくで観測。爆発で飛散した鉄や硫黄、ケイ素などの元素が一方向に偏って広がっていることを確認した。
このタイプの超新星はどれも爆発時の明るさがほぼ一定とされていたため、地球からの距離を測る物差しとなってきた。宇宙の膨張が加速しているとするノーベ
ル物理学賞を受賞した研究成果の根拠の一つともなったが、爆発時に飛散する物質の広がり方に偏りがあれば、観測する方向によって明るさに差が出るため、研 究に影響を及ぼす可能性があるという。
定家は当時生まれていなかったが、明月記には過去の天文現象として「非常に明るく見慣れない星があった」との趣旨の記載をした。2013.7.15 11:19 産経ニュース
0 件のコメント:
コメントを投稿