2011年5月7日土曜日

地震と免震構造(続編2)

地震と免震構造(続編2)
 エアー断震(免震)は阪神淡路大震災を機に開発され、数年前?から実用化されているようです。興味のある向きのため、問い合わせ中の企業からの返答を記します。

1.既存建物へのシステム設置につきましては、建築技術的な観点からすると、決して不可能ではございませんが、新築(建替)と比較した際に、クリアしないといけない条件(敷地等)やコスト面が現実的ではない事を考慮し、一般的なリフォーム感覚では無理かと思われます。
 また、標準的なお家での概算費用の一例では、木造(軸組)2階建て、延べ面積 = 約30坪弱(総2階)の建物で、AIR断震システム設置工事にかかった費用は約350万円(税別)でした。

2.このシステムを平たく表現するとすれば、ホバークラフト(エアークッション艇?)の仕組みが近いかもしれません。要となる素材はステンレスの形成板になります。その他、いくつかの主要部材がありますが、従来の免震装置のようにメンテナンスの手間も費用もかからないシステムとなっております。
 設置後、確実にかかってくる費用としましては、停電時用のためのバッテリーを2~3年ごとに交換していただくことぐらいかと思います。このバッテリーも軽自動車用の容量のバッテリーですので、決して高価な特殊なものではありません。
         
3.基本的に地震を感知して浮上させるために、人工地盤(システム専用基礎)と上盤基礎(建物本体基礎)の間に空気を送り込み、建物本体を基礎ごと浮上させるのですが、浮上させた後、建物が元の位置に戻る時には建物の自重により自然にわずかな隙間から空気をはき出させる仕組みとなっております。この隙間は上記でご説明致しましたステンレスの形成板が重なり合う箇所、主に建物の四隅(コーナー部分)から空気をはき出させる仕組みとご理解下さい。ですので、基本的には大がかりで定期的なメンテナンスは必要ありません。(昭栄住宅より)

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