2009年10月7日水曜日
太陽系「惑星X」発見するぞ!探査計画始動
太陽系「惑星X」発見するぞ!探査計画始動
神戸大の研究チームが存在を予測した太陽系の果てを回る「惑星X」の探査計画が、今秋から国内外2か所の天文台で本格的に動き出した。
実際に見つかれば天文学史に残る大発見となるだけに、観測にかかわる日本人研究者らは「日本発の仮説を我々の手で証明したい」と意気込んでいる。
惑星Xは、海王星の外側を約1000年周期で回る太陽系9番目の惑星として、神戸大の向井正名誉教授と、研究員だったブラジル出身のパトリック・ソフィア・リカフィカさん(現近畿大助教)が理論計算で存在の可能性を導き出し、昨年2月に発表した。大きさは地球に匹敵するという。
しかし、詳しい軌道や位置は不明で、明るさも14~20等級とされ、非常に暗いため、見つけるには広い範囲を探す必要がある。そこで東京大の木曽観測所(長野県)のシュミット望遠鏡と、米ハワイ州マウイ島に建造された望遠鏡「PS1」を用いた観測が始まった。
シュミットは、一度に広い範囲の天体写真を撮影できる国内最高性能の望遠鏡。神戸大の伊藤洋一准教授らが9月20~29日に最初の観測を実施。今後も3か月ごとに約10日間ずつの集中観測を行う。伊藤准教授は「欧米中心だった惑星探索の歴史に新たな1ページを加えたい」と力を込める。
PS1は、約1か月でハワイから見える24等級までの全天体をくまなく観測できる。本来の目的は、地球に衝突する恐れのある天体の発見だが、移動天体を調べる過程で惑星Xが見つかる可能性も高い。今春から試験観測をしており、近く本格運用を始める予定だ。
研究チームによると、惑星Xは明るい銀河に隠れる位置にある場合を除けば、5年以内に見つかる可能性が高いという。
(2009年10月5日19時31分 読売新聞)
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