月に見つかった「洞穴」の入り口=宇宙機構提供
月に巨大な洞穴?基地利用の期待も かぐやが「発見」
月面に洞穴の天窓のような縦穴が見つかった。月探査機「かぐや」が、月全域を高い精度で観測したことで初めて発見された。縦穴の底には、巨大な洞穴が存在している可能性が高く、将来の月基地に使えるかもしれないと期待が高まっている。
この穴は、月の赤道付近の「マリウスの丘」と呼ばれる地域にあった。かぐやが昨年から今年にかけて撮影した写真に、直径65メートルほどの変わった穴が写っていた。普通のクレーターより壁が切り立ち、直径に比べてかなり深かった。
宇宙航空研究開発機構が、穴にわずかに差し込む光や形状を解析したところ、穴の深さは80~90メートルで、底には幅370メートルの巨大な横穴があり そうなことがわかった。周囲はかつて火山活動が活発だったと考えられる地帯。地球の火山にあるように、表面が固まった溶岩の内部で、溶けている部分が流れ 出してできた洞穴と見られるという。
月は、大気のある地球と違って、絶えず宇宙放射線や隕石(いんせき)の危険にさらされ、昼夜の温度差も大きい。宇宙機構の春山純一助教は「これらの問題を解決できる地下は基地には最適だ」としている。
(東山正宜) 2009年10月25日20時0分 朝日
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