活動穏やかでもガス噴出 ブラックホールの謎解明に前進
(国立天文台提供)
活動が穏やかなブラックホールからガスが噴出していることを、国立天文台などの国際研究チームが電波望遠鏡を使った高解像度の観測で突き止めた。謎が多いブラックホールの活動メカニズムを解明する上で重要な成果という。
多くの銀河の中心部には、巨大な重力で光さえも脱出できないブラックホールがある。活動の激しい一部のブラックホールはガスを引き寄せて吸い込むだけでな
く、活発にガスを噴出しているが、活動が穏やかなブラックホールは周辺が暗くて観測が困難なため、噴出の有無は不明だった。
国立天文台の 秦和弘研究員らは米国の電波望遠鏡10台を使い、ハッブル宇宙望遠鏡の約400倍という高解像度を実現。地球から約2900万光年離れた「ソンブレロ銀
河」の中心部にある穏やかな宇宙最大級のブラックホールの周辺を観測し、小規模のガスが噴出している様子をとらえた。
秦研究員は「ガス噴出は活発なタイプに限らず、ブラックホールに共通した現象の可能性がある。さらに研究を進め謎を解き明かしたい」と話している。(黒田悠希)2013.9.30 12:32 産経ニュース
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