恐竜の色を初確認!…化石分析の研究チーム中華竜鳥の化石。右上は電子顕微鏡でとらえたメラニン色素(中国・南京研究所、英ブリストル大提供)
中国東北部・遼寧省で発見された白亜紀前期(1億2000万~1億2500万年前)の恐竜の羽毛に2種類のメラニン色素が存在することを中国科学院などの研究チームが突き止めた。
恐竜の色を初めて科学的に確かめた画期的な成果だ。英科学誌ネイチャー電子版に28日発表する。
チームが電子顕微鏡を使って化石を調べた結果、羽毛恐竜「中華竜鳥」では、赤茶色の色素「フェオメラニン」が首筋から背中にかけてと、尾の羽毛から見つかった。尾は、しま模様だった可能性がある。ほかの羽毛恐竜からは黒色の「ユーメラニン」も確認できた。
これらの色素が入った粒は直径が1000分の1ミリ・メートル以下と微細なため、従来の研究では汚れなどと区別するのが難しく、恐竜の色は現在の動物などから類推するしかなかった。
鳥類はメラニン色素以外の色素も使い多彩な体色となっている。恐竜もメラニン色素だけで体色を確定できないが、国立科学博物館の真鍋真研究主幹は「恐竜の色は分からないという常識を覆した」と意義を語る。
(2010年1月28日17時32分 読売新聞)
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