晩秋を迎え最近ときどき足がつる。寝ているとき、特に朝け方足を伸ばしたとき、あるいは、2時間ほどの立食パーティーのときなどに多い。だから長居はしたくない、早々に引き揚げる。なってみないとこの痛さ、つらさは分からない。両足同時にくるともう悲劇!この際と思って、すこし整理してみた。
<足がつるというのは?>
足がつるのは足の筋肉の痙攣(けいれん)で、ふくらはぎ(こむら)に起こることが多いので「こむら返り」といいます。それは就眠時の特に明け方、水泳などの運動中、妊娠後期(妊娠8ヶ月ぐらい)の女性や、透析患者にも下肢のつりが多いーーとある。
水泳やマラソンなどで筋肉が疲労した時に、よく起こります。筋肉の使いすぎでエネルギ-の補給が間に合わなくなり、乳酸が筋肉に貯まり痙攣を引き起こします。
他にも、脱水で血液中の電解質のバランスが崩れた場合や、頸椎や腰椎などの神経の病気、変形性膝関節症など、筋肉、神経、血液、関節など様々な原因で、筋肉の痙攣が起こります。
また、妊娠後期は、成長した胎児によって妊婦の骨盤は内側から押し広げられるので、骨盤のゆるみが生じます。そうすると、足の筋肉は持続的に引き伸ばされることになり、ふくらはぎの筋肉が本来の長さに復帰しようと急激に縮んだ瞬間、こむら返りが起こる場合もあります。
骨盤のゆるみから生じた場合で、寝ている時に起こった時は、寝た姿勢のまま足の裏で壁や床を強く押してみると、筋肉は引き伸ばされた状態から解放されるため、こむら返りは消失します。妊婦の場合骨盤の調整と、下支えできる適切な腹帯の使用が有効です。
<原因は?>
こむら返りの原因の多くは「ミネラル不足による筋肉の異常収縮」です。筋肉の収縮及び弛緩のバランスをとっているミネラル分が不足して筋肉が 異常収縮を起こし痛みが起こります。ミネラル不足は、食事の影響も大ですが、冷え、水分の不足、急激な運動、血行不良によっても起こります。
<対処法>
ひと度「つった」状態ではストレッチやマッサージをして、神経の回復を図るぐらいの方法しかないようです。
こむら返りの漢方処方
漢方処方としては、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう:漢方薬ツムラ68番)は発作の緩和に即効性があり有効です。芍薬甘草湯を飲むと、10分と経たないうちに症状が消えて楽になります。特に夜間足がつってつらい方は、寝る前にこの芍薬甘草湯と筋弛緩薬をいっしょに内服しておくと、まず足がつることはありません。
足がつったときのツボ
承山(しょ うざん)のツボを押せばすぐにおさまります。
●承山のツボ
承山のツボは、ふくらはぎの筋肉の一番下側にあります。アキレス腱のあたりに指を置き、そのまま上へ滑らせていくと、筋肉の下側にぶつかります。そこ が承山のツボです。ふくらはぎを山にたとえると、山のふもとのようなところにあるツボです。押してみて、アキレス腱からかかとまでしびれるような感じがし たら、正しくツボをとらえています。
こむらがえりのときは、すぐにここのツボをおもいっきり押してみてください。劇的に痛みがひいてくると思います。よく足がつる人は、前兆を感じるはずです。前兆を感じた時に強く押しながらマッサージするのが、最も効果的な対処法です。
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