先日“若葉マーク”と“落ち葉マーク”の両方をつけている車にたまたま出くわした。一瞬「免許取りたてのシニア」か「車を共用」しているかだろうと思った。
運転者はシニアだったので、そのどちら分からずじまい。「恐れ多い」運転でもなかった。あるいは、より強調するためだったかもしれない。
そこで、法的なシバリを見てみると、
「75歳以上のものが高齢運転者標識(正式名)を付けないで普通自動車を運転することは、道路交通法によって禁じられており、違反すると高齢運転者標識表示義務違反に問われる。」とある。
さらに、{周囲の運転者はこの標識を掲示した車両を保護する義務を有し、幅寄せ・割り込みなどの行為を行ってはならない}と定められている。
また、この義務規定は、普通自動車について一律に適用されることになっているので、大型バスや中型自動車以上のダンプ・トラックについては、この標識を付けずに運転しても法的な問題はないらしい。
いろいろあったようだが、2008年6月1日から表示の義務化が決定した。
しかし、さらに紆余曲折があって(いま大問題の「後期高齢者医療問題」が絡んでいたようだ)、直前の2008年5月20日警察庁交通局長名通達の中に、留意事項として、「高齢運転者標識については、違反の取締りについては、1年の間、指導にとどめること。」との指示が明記されていたそうだ。
この通達を受けて現場の警察官がどのような行動をとるのかは未知数らしい。
2007年6月14日衆参両院において国会議員の圧倒的多数の賛成を得て導入された義務規定に、交通警察の現場がどう対応するのかについては、なお予断を許さないと言えるようだ。
このように見てくると、ずいぶんと新しい話なんですね。
一方、2002年(H14)には、「努力義務の対象年齢を75歳以上から70歳以上に引き下げる改正が行われた。」とあるが、これがどうなってる?のか気になるところ。現実の問題化も視野に入れなきゃならない。
[努力義務(どりょくぎむ)とは、日本の法制上「~するよう努めなければならない」などと規定された、違反しても罰則その他の法的制裁を受けない作為義務・不作為義務のこと。遵守されるか否かは当事者の良心にのみ左右される。]
それにしても、落ち葉マークを考案、採用したヒトは“チョウ”生真面目だったんだろうな。あるいは尊敬するシニアが近くにいなかった気の毒なヒトかもしれない。
もっとユーモアが欲しい。落ち葉に代わるいいデザインを募集して欲しい。
みんながあまり抵抗感なく付けられるようなものがいい。分かればいいんだから!
例えば、赤ちゃん、パンダ、ゴリラ、オランウータン、とき、つる、二連のふたば、タンネンバウム、さくら、菊の紋 ――。
1 件のコメント:
大学時代の友人S君よりのコメントを頂きました許可を得て公開します。
l 初めて 「 落ち葉マーク 」 を知った。長年、日本にいないからこの種のニュースにはうとい。しかし、この落ち葉マークは、芸がないし、シニアを馬鹿にしている。落ち葉の意味を考えたらわかりそうなものだ。これを考案した人も、承認した人も、その人の人格を疑う。いくら、若葉マークとの対比といえ、センスがない。
私なら、「 紅葉マーク 」 にする。時間の経過を表し、また、きれいである。若葉の時期から紅葉の時期へ --- 。
これに関して、日本語を教える文章として、下記を紹介する。勉強になると思う。
「 これはシニアを対象にしているし、若葉マークとの対照としてのデザインとして葉になっており、この二つのデザインは対称的であると思う。このマークの募集に応募したら、この紅葉マークは多くの募集作の中から大勝して大賞を受賞し、私は大笑して喜ぶだろう。これを管轄する官庁の大将は、この位のことを考えてもらいたいものである。
この話は、大正時代でも、昭和時代でもなく、今年の平成20年 ( 2008年 ) から義務化されたという 」。
この太字下線部を ( ) にして、日本語を学習している学生、当てはまる漢字を書かせるのである。漢字の勉強と意味を理解出来る。この種の文を考えて、天津理工大学日本語教師時代、学生に教えた。
* きょうかいにいく : ( )、買いに行く。 ( ) に、行く。 今日、 教会
* はし ( ) の はし ( ) を、はし ( ) を持った人が、はし ( ) って行った。
橋、 端、 箸、 走
* 今日の問題は、いじょう ( ) である。 これは、こんなことが度々起こることのないいじょう ( ) な
事態である。これを解決するために、この問題解決者を、OO君にいじょう ( ) する。
この話は、( ) である。 異状、 異常、 委譲、 以上
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