2014年5月18日日曜日

ヴォイニッチ手稿



ヴォイニッチ手稿  
まだある不思議な話。手稿の名称は発見者であるポーランド系アメリカ人の古書商、ウィルフリッド・ヴォイニッチにちなむ。彼は1912に、イタリアローマ近郊のモンドラゴーネ寺院で同書を発見した。現在はイェール大学付属バイネキー稀書手稿ライブラリが所蔵する。
未だに解読不能。まったく解読できない文字群・類例のない謎の文字で記され、何語で書かれているのか、何が書かれているのかも不明な230ページにも及ぶ古文書、それが「ヴォイニッチ手稿」。

本文と関係あるのかすら不明な色鮮やかな多数の挿絵や、地球上には存在しない植物が描かれている。植物の絵が多いが、それ以外にも、銀河や星雲に見える絵や、精子のように見える絵、複雑な給水配管のような絵、プールや浴槽に浸かった女性の絵などの不可解な挿し絵が多数描かれている。誰が、なぜ、この写本を残したのかは謎のまま。

多くの専門家たちの試みもむなしく未解読のまま。そこで暗号または未知の言語で書かれたものではなく、何の規則性も持たない単なるデタラメなのではないかと主張する人々もいたが、一方、手稿を単なるデタラメと取るにはあまりにも良く出来すぎている、とし、デタラメ説に反対する声も依然として強い。
アリゾナ大学Greg Hodgins博士らは、手稿の羊皮紙のサンプルを得、加速器質量分析により「ヴォイニッチ手稿」の年代を1404年から1438年と特定した。これまで有力視されていた16世紀前半という説より100年古かったということになる。

発見の経緯、解読の試み・努力、豊富な挿絵と未解読文字等々は、ヴォイニッチ写本の謎(ケネディ&チャーチル著)に詳しい。楽しませてくれるけど結局は謎が残る。

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