重力波と同時刻に『ガンマ線バースト』現象
別チーム観測「ブラックホールの合体では生じないはず」
*重力波のデータから模擬計算した2つのブラックホール(中央)が合体する様子(想像図)=米LIGOチーム提供
米国のチームが宇宙からの重力波を観測したのとほぼ同時刻に、爆発的にガンマ線が放出される「ガンマ線バースト」とみられる現象を天文衛星で観測したとの研究速報を、別の国際チームがまとめた。
重力波は、2つのブラックホールが合体したときに放たれたとされる。天文衛星「フェルミ」で観測したチームは、その際に出たガンマ線を捉えた可能性があると指摘。フェルミの研究に参加する深沢泰司広島大教授は「従来の理論では説明できず、重力波を出す天体とガンマ線バースト発生の関係を詳しく調べる必要がある」と話している。
ガンマ線バーストは、波長が短い電磁波のガンマ線が大量に放出される激しい現象。日常的に観測されているが謎は多い。深沢教授によると、理論では、星が一生の最後に起こす超新星爆発や、高密度の2つの中性子星の合体などで発生し、2つのブラックホールの合体では生じないと考えられている。
2016.2.29
12:56 産経
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