2016年2月12日金曜日

「重力波」米で初観測

アインシュタイン予言の「重力波」、米で初観測
 【ワシントン=三井誠】米カリフォルニア工科大と米マサチューセッツ工科大などの研究チームは11日、物理学者アインシュタイン(1879~1955年)が100年前に一般相対性理論で存在を予言した重力波について「初めて観測した」と発表した。
 これまで直接観測した例はなく、宇宙初期の状態などを重力波で観測する「重力波天文学」の道を開く成果だ。

 重力波は、物体の重さが時間と空間(時空)にゆがみを作り、物体が運動した時、そのゆがみがさざ波のように、光速で宇宙に伝わる現象。物体が重くて速く動くほど、強い重力波が出る。
 研究チームによると、米国にある巨大観測装置LIGOライゴが昨年9月14日、重力波を検出した。質量が太陽の29倍と36倍のブラックホールが13億年前に合体した時に、太陽3個分の質量がエネルギーとなった重力波が発生し、地球に届いたとみられる。ブラックホールが合体する瞬間を捉えたのも、世界初の快挙となる。

 ワシントンで11日に記者会見したデビッド・ライツLIGOリーダーは「我々は重力波を手に入れた」と宣言。会場から、大きな拍手が起きた。20160212 0030分 読売

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