2013年7月17日水曜日

イトカワの微粒子公開


国立科学博物館:イトカワの微粒子公開 0.049ミリ
常設展示される小惑星「イトカワ」の微粒子の光学顕微鏡写真=国立科学博物館提供
 国立科学博物館(東京都台東区上野公園)は16日、小惑星探査機「はやぶさ」が2010年に地球に持ち帰った小惑星「イトカワ」の岩石の微粒子を報道関係者に公開した。17日から常設展示する。イトカワの微粒子が研究者以外に公開されるのは初めて。

 はやぶさはイトカワの表面から1500個以上の微小な岩石の試料を持ち帰った。同館は宇宙航空研究開発 機構(JAXA)から試料1個の貸与を受け、光学顕微鏡で観察できるように展示。試料は大きさが0.049ミリのかんらん石で、やや緑がかった表面がきら きら輝いて見える。【西川拓】毎日新聞 2013年07月16日19時00分

海王星に14番目の衛星


海王星に14番目の衛星 ハッブル望遠鏡で発見
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した海王星(中央)。右上の円で囲まれているのが見つかった14番目の衛星「S/2004N1」。2種類の画像データを合成(NASA・ESA提供)
 米航空宇宙局(NASA)は15日、太陽系の最も端にある巨大な惑星、海王星を周回する14番目の衛星をハッブル宇宙望遠鏡で見つけたと発表した。
 「S/2004N1」との分類名が付けられたこの衛星は14個のうちで最も小さく、直径20キロに満たないと推定される。あまりに小さいため、1989年に海王星のすぐ近くを通り過ぎた米探査機「ボイジャー2号」でも見つけることができなかった。
 米国の天文学者チームが今月、ハッブル望遠鏡が撮影した海王星の周囲にある輪を詳しく分析して発見した。海王星から10万キロ以上離れており、約23時間で軌道を一周するとチームはみている。(共同)2013.7.16 13:19 産経ニュース

2013年7月15日月曜日

定家「明月記」の超新星爆発解明


定家「明月記」の超新星爆発解明 京大
超新星の残骸(内田裕之・京都大特別研究員提供)

 鎌倉時代の歌人、藤原定家が日記「明月記」に書き記した超新星SN1006が、1006年に爆発したときの詳しい様子を、京都大と米ハーバード大のチームがエックス線衛星「すざく」を使って解明した。
 星が爆発するメカニズムや、宇宙の規模と構造の解明にもつながる成果で、京大の小山勝二名誉教授は「千年の時空を超え、新しい事実が分かったことにロマンを感じる」とした。
 チームは超新星の残骸をすざくで観測。爆発で飛散した鉄や硫黄、ケイ素などの元素が一方向に偏って広がっていることを確認した。
  このタイプの超新星はどれも爆発時の明るさがほぼ一定とされていたため、地球からの距離を測る物差しとなってきた。宇宙の膨張が加速しているとするノーベ ル物理学賞を受賞した研究成果の根拠の一つともなったが、爆発時に飛散する物質の広がり方に偏りがあれば、観測する方向によって明るさに差が出るため、研 究に影響を及ぼす可能性があるという。
 定家は当時生まれていなかったが、明月記には過去の天文現象として「非常に明るく見慣れない星があった」との趣旨の記載をした。2013.7.15 11:19 産経ニュース

2013年7月13日土曜日

63光年先の惑星は「青色」


63光年先の惑星は「青色」 太陽系外で初の色判別
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は11日、地球から63光年の距離にある惑星の色が青色とわかったと発表した。太陽系外の惑星の実際の色が判別できたのは初めてだという。
NASAによると、「HD189733b」はガス状の巨大惑星で、表面の温度はセ氏1000度以上。時速7000キロの風が吹き、液体のガラスの雨が降っている可能性があるという。
青く見えるのは海の色ではなく、大気の中にケイ酸塩の粒子を含んだ雲があるためだという。NASA研究者は「ケイ酸塩が熱で凝縮されると、赤い光よりも青い光を多く放つ極小のガラスの粒ができることがある」と解説する。
この惑星はハッブル宇宙望遠鏡を使って2005年に発見された。今回、同望遠鏡での観測結果から、惑星が恒星の裏側を通る際に青色の波長の光だけが弱くなったことがわかり、色を推定できたという。
恒星からの距離は約470万キロと、太陽と水星が最も近づく距離(4700万キロ)に比べても極めて近い。一方は常に恒星の方を向いた昼の状態、反対側は常に夜の状態にあるといい、気温の差は約260度。昼側と夜側の間では激しい風の流れがあると思われる。
この発表は天文学会誌の8月1日号に掲載される。2013.07.12 Fri posted at 16:12 JST

2013年7月10日水曜日

中国最古の文字?


中国最古の文字? 5千年前の出土品に記号
中国最古の文字が発見されたと報じる9日付の中国紙、光明日報(共同) 
【北京共同】9日付の中国紙、光明日報によると、浙江省平湖市の庄橋墳遺跡で発見された約5千年前のものとみられる出土品に彫り込まれた記号が、中国最古の文字とされている甲骨文字よりさらに約千年古い文字である可能性があることが分かった。浙江省の文物考古研究所が明らかにした。

 出土品は約5300年から約4千年前に長江下流域で発達した良渚文化期のものとみられ、当時の住民が一定の文化レベルを有していたことを意味するという。
 同遺跡からは2003年から06年にかけて、記号が彫り込まれた石器など約240点が出土。記号は旗に似た形のものもあった。2013年7月10日 00時44分 東京新聞

2013年7月9日火曜日

南極氷床4km下の氷底湖に多様な生命体


南極氷床4km下の氷底湖に多様な生命体 多くはまったくの新種

 外界から約1,500万年切り離されていたボストーク湖から、さまざまな生物のDNAが発見された。ほとんどはバクテリアで、多くはまったくの新種だ。ほかに、さまざまな単細胞生物と多細胞生物が含まれる。

ボストーク湖の写真。面積は琵琶湖の20倍以上。地表の標高を数cmの精度で観測できるRADARSAT衛星による画像。画像はWikipedia

 南極氷床の約4km近く下に埋もれていた氷底湖のボストーク湖に、推定3,507種類の有機体のDNAがあることがわかった

 下りていくとそこにクジラが泳いでいるというわけではない。ほとんどはバクテリアで、多くはまったくの新種だ。ほかに菌類など、さまざまな単細胞生物と多細胞生物が含まれる。


 この湖は1,500万年にわたってほかの世界から切り離されていた。長い間孤立し、また、上にある氷の圧力が高いため、中の水には生物はいないのではないかと考えられていた。しかし、湖の水面からすぐのところで採取された氷床コアによって、たくさんの生物であふれていることが証明された。

 米国オハイオ州にあるボーリング・グリーン州立大学の生物学者で、この氷床コアの分析を主導したスコット・ロジャーズ教授は、『Telegraph』紙に次のように語っている。「予想をはるかに超える複雑さだった。何も生き抜くことはできないと考えられてきた場所でも、生物は頑強であることを示し、有機体がいかに生き延びることができるのかを示すものだ。生物が存在できる場所とそうでない場所の境界についての考え方が変わるだろう」

 ボストーク湖の暗く冷たい水域は、木星の衛星エウロパにある海に類似していると考えられている。ボストーク湖で生物が生きながらえるのだとすると、エウロパの海も生命体を支えられる可能性がある。

 ※ボストーク湖の 平均水温は摂氏マイナス3度だが、上側を覆う氷の重さによる高圧等のため液体を保っている。2012年2月、ロシア北極南極科学調査研究所は氷床を深さ約 3,800mまで掘削し、1989年の掘削開始以来初めてドリルが同湖に達したと発表した。なお、2012年11月には、南極の氷の下約20mにあり、 3,000年近く外部から隔離された塩湖、ヴィーダ湖でも微生物が確認された(日本語版記事)。2013.7.9 07:11 産経ニュース

2013年7月7日日曜日

可視化された電磁場


可視化された電磁場 ノートパソコン、HDD、携帯電話の電磁場は強力
 MacBookなどの電子機器から放出されている電磁場を可視化し動的にとらえるプロジェクトを紹介。
描き出されたMacbookの電磁場。

 いま、あなたの目の前にあるノートパソコンは美しい秘密を隠している。HDD、光学ドライブ、そして小さなモーターたちから、磁荷と電荷の力の場が放射されているのだ。コペンハーゲン・インタラクションデザイン研究所(CIID)のデザイナーふたりは最近のプロジェクトで、この見えないものを見えるようにした。
 ルーク・スタージョンとシャミク・レイは、われわれの日常にある電子機器から放射されている電磁場で、光の絵を描いた。光の束がノートパソコンの上に浮かんだり、ラジオのスピーカーから流れ出たりしている。
 このプロジェクトはCIIDで行われた1週間の実験的な画像化ワークショップの一環だった。日常にある目に見えない現象を、デジタルによるレタッチを使わずに可視化することを学生たちは求められた。

 スタージョン氏とレイ氏は、画像を得るために真っ暗でまったく音がしない部屋に3日間こもり、さまざまな可視化と処理を試した。そしてふたりは電磁場を描き出すための独自のAndroidアプリを、電子アートとヴィジュアルデザインのためのプログラミング言語Processingで開発した。
  磁気センサーを搭載したAndroidフォンが、読み取られる電磁場の強さに反応する一種の「光の筆」になった。ラジオからでる光の筋をとらえるにあたり、ふたりはAndroidフォンをラジオの上でゆっくりと動かし、長時間露光画像ができるのを待った(次ページにプロセスを説明する動画を掲載:略)。
 「ひとつひとつの露光を取り込んでいったときの喜びは、1枚1枚の写真がゆっくり現像されていく暗室をつかった写真と同じような体験を思わせる」とスタージョン氏は説明している。
 「磁気の強さが物によって違うことと、HDDとノートパソコンと携帯電話を取り巻く電磁場の強さには驚かされた。どれも日常的にわれわれの近くにあるものなのだ」

 これらの画像は美しいが、そこから得られる情報はまだ概要でしかない。スタージョン氏は各電磁場の強さを定量化する方法はまだないと話す。ただ、ノートパソコンのHDDは電磁場が強力で、Androidフォンの磁気センサーが動かなくなるほどだったという。2013.7.5 14:10 産経ニュース

2013年7月4日木曜日

ヒトiPS細胞で肝臓作製


ヒトiPS細胞で肝臓作製 マウス移植、生存率大幅向上 横浜市大、世界初
 ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って小さな肝臓を作り、肝不全のマウスに移植して生存率を大幅に向上させることに横浜市立大の谷口英樹 教授らのチームが成功し、3日付の英科学誌ネイチャーに発表した。ヒトのiPS細胞から機能的な臓器を作製したのは世界初。10年以内の臨床応用を目指し ており、肝臓移植を代替する新たな再生医療として実用化が期待される。

                   ◇
 iPS細胞から肝臓の細胞はすでに作られていたが、臓器として機能する立体的な構造を作るのは難しかった。
 肝臓移植は臓器提供者(ドナー)の不足などの課題を抱えており、この技術を使って治療できれば意義は大きい。大人と比べて細胞が少なくてすむ子供の治療に向けた研究から取り組み、大人の治療にも応用を目指す。

 チームはヒトのiPS細胞から、肝細胞に変わる手前の前駆細胞を作った後、細胞同士をつなぐ働きを持つ「間葉系細胞」や血管のもとになる「血管内皮細胞」と一緒に培養。すると数日後、細胞が自然に球状に集まり、直径5ミリほどの肝臓の“種”ができた。
 これをマウスの腹部に移植すると、血管がつながって血流も生まれ、タンパク質の合成や薬剤の代謝などの働きを持つ小さな肝臓に成長することが分かった。
この肝臓の種を肝不全マウスに移植したところ、1カ月後でも9割以上が生存。移植しない場合の生存率3割と比べて高いことから、体内で肝臓として機能して治療効果を発揮したとみられる。

 患者の治療に使う場合は、均質な種を大量に作って肝臓の血管から注入する方法を想定しており、量産技術やコスト削減、がん化を防ぐための安全性の確立などが課題になる。2013.7.4 07:08 産経ニュース

2013年7月3日水曜日

ボイジャー1号が太陽系の果てで発見した謎


太陽の速度が小さすぎ? ボイジャー1号が太陽系の果てで発見した謎
 1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、太陽風が届かなくなった「太陽系の端」に到達した。ただし、宇宙線の方向や磁場の状態は、これまで考えられてきた状態とは異なっているという。
これまで考えられてきた太陽系の果ての構造。しかし、ボイジャーのデータによって書き換えられようとしている。Image:NASA/JPL/JHUAPL

 36年前の1977年に打ち上げられたボイジャー1号とボイジャー2号は、外惑星が存在する領域を初めて旅し、その道のりの素晴らしいデータ(日本語版記事)を地球に送ってきた。
 ボイジャー1号はその後、星間空間へと少しずつ近づいている。現在は太陽から、地球と太陽の距離の120倍以上離れた場所にいる。
 ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所の物理学者スタマティオス・クリミギスは、「何が起こるかを予測すると考えられてきた諸モデルは、どれも間違っていた」と話す。6月27日付の『Science』誌には、ボイジャーに関する新しい論文が3本掲載されており、クリミギス氏はそのうちの1本の主執筆者だ。

 太陽は荷電した粒子のプラズマを生み出す。これは太陽風と呼ばれ、時速100万kmを越える超音速で太陽の大気圏から噴き出している。中には光速の10%というスピードで外に出てくるものもある。太陽風の粒子は、太陽磁場も運ぶ。
 太陽風は、最終的には星間物質にぶつかると考えられている。星間物質は、大質量星の最期の爆発で放出された、まったく別の粒子の流れだ。それらの爆発でできるエネルギーが極めて高いイオンは、銀河宇宙線として知られており、その大半は太陽風によって太陽系への進入を阻まれている。
 さらに、銀河系には自らの磁場がある。この磁場と太陽の磁場には、重要な角度の違いがあると考えられている。
 専門家らはボイジャー1号が2003年に、太陽風の速度が音速以下にまで落ちる末端衝撃波面に入ったと考えている

 その後、最近になってボイジャー1号の周囲は何もかもが静かになった太陽風が突然、事実上検知できないレべルである1/1000に減少したことを計器は示していた。この変化は極めて急速で、およそ数日間の出来事だった。
 これと同時に、銀河宇宙線の測定値が著しく増加した。これは「太陽風の外に出るとこうなるとわれわれが予測していたものにほかならない」と、カリフォルニア工科大学の物理学者であるエド・ストーンは述べている。ストーン氏はボイジャーのプロジェクトサイエンティストであり、Science誌に発表された論文のひとつで主執筆者を務めている。
 それはまるで、ボイジャー1号が太陽の影響から離れたかのようだ。しかし、太陽風が完全になくなったのだとすれば、銀河宇宙線が八方から流れてきているはずだ。ところがボイジャー1号への銀河宇宙線は、特にひとつの方向からやってきていた。そして太陽風の粒子は減少したものの、ボイジャー1号の周囲の磁場が実際に変化したという測定はひとつもない。銀河磁場は太陽磁場から60度傾いていると考えられているのだから、これを説明するのは難しい。
 「ある意味、われわれは銀河間物質に触れた(略)しかし、まだ太陽の家の中にいる状態だ」と語るのは、ボストン大学のマラヴ・オファーだ。

 オファー氏のアナロジーを広げるとこうなる。ボイジャーは外に出ようと考えたのだが、そうはならず、気がつくと太陽の家の玄関広間に立っていた。 ドアは開いており、銀河からの風は入ってくることができる。科学者たちは、このような広間があることを予想していなかった。そして、ボイジャーがいつまで この広間にいることになるのかも、科学者にはわからない。ストーン氏はボイジャーが星間空間に到達するまで、数カ月、あるいは数年の旅になる可能性がある と推測している。

末端衝撃波面の外側は、低速度の太陽風と星間物質とが混ざり合うヘリオシースという領域を経て、星間物質と太陽風の圧力が平衡になるヘリオポーズが存在する、とされてきた。ボイジャー1号は、2012年3月から宇宙線の急激な増加を検出し始めており、これはヘリオポーズに近づいている明らかなサインだと考えられている。 なお、太陽系は銀河系の中を公転しているため、ヘリオポーズ外側の公転の進行方向には、公転による星間物質とヘリオポーズとの衝突で生じるバウショックと 呼ばれる衝撃波面が形成されていると考えられてきた。しかし現在では、星間物質の中を進む太陽の速度は、バウショックを形成するには小さすぎることが示唆されている。画像はWikipedia 2013.7.3 07:12 産経ニュース

冥王星の2衛星



冥王星の2衛星、ケルベロスとステュクスに
(NASA、SETI研究所など提供)

「ケルベロス」(P4)、「ステュクス」(P5)と名付けられた冥王星の衛星。ほかに「ニクス」、「ヒドラ」、「カロン」の3衛星がある(NASA、SETI研究所など提供)

 【ワシントン=中島達雄】2011年と12年にハッブル宇宙望遠鏡が発見した、冥王星の衛星の名称を募集していた米民間団体「SETI研究所」は2日、それぞれ「ケルベロス」「ステュクス」に決まったと発表した。
 国際天文学連合(IAU)に承認された。
 ケルベロスは三つの頭を持つ冥界の番犬、ステュクスは現世と冥界を隔てる川で、いずれもギリシャ神話に登場する。冥王星はほかに三つの衛星がある。
 同研究所がインターネットで名称を募集したところ、1位は「バルカン」だった。米SFドラマ「スター・トレック」に登場するミスター・スポックが 生まれた星の名前だが、IAUは過去に別の惑星候補がバルカンと呼ばれていた経緯などを考慮し、この名称を見送り、2位のケルベロス、3位のステュクスが 「繰り上げ当選」となった。
 冥王星は太陽系の9番目の惑星だったが、06年にIAU総会で準惑星に格下げされた。現在まで五つの衛星が発見されており、今回命名された2衛星のほかは「カロン」「ニクス」「ヒドラ」と名付けられている。(2013年7月3日17時42分  読売新聞)