米ニューメキシコ州の三畳紀後期の地層から発掘された新種恐竜の想像図=ジョージ・ゴンザレス氏提供
米ニューメキシコ州の三畳紀後期の地層から発掘された新種恐竜の頭部の想像図=ジョージ・ゴンザレス氏提供
恐竜:原始的な鳥の呼吸器官 新種の化石から発見…米大学
恐竜が地球上に登場した三畳紀後期の地層から、米コロンビア大などのチームが、原始的な鳥の呼吸器官とみられる痕跡がある新種の恐竜化石を発掘し た。鳥類の祖先の恐竜が、爬虫(はちゅう)類から進化した直後に、既に鳥類の特徴を備え始めていた可能性がある。11日付の米科学誌「サイエンス」に発表 した。
最古の恐竜は、アルゼンチンの2億3000万年前の地層から発掘されている。今回の化石は米ニューメキシコ州の2億1300万~2億1500万年前の地層から発掘され、北米では最古級。全長約2メートルで、二足歩行をし、肉食だったと推定される。
爬虫類は肺呼吸だが、鳥類は肺のほかに「気嚢(きのう)」と呼ばれるポンプのような器官を複数持ち、新鮮な空気を効率的に取り込んでいる。今回発 見された新種恐竜の首の骨の側面に特徴的なくぼみがあることから、チームは「気嚢の原始的な段階の痕跡かもしれない」と分析している。
真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「恐竜の初期の進化には謎が多い。気嚢の有無などが分かる保存状態のよい化石が多数見つかることで、その謎が解明されていくだろう」と期待する。【永山悦子】毎日 2009.12.11
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