2016年3月20日日曜日

道路からエネルギー

道路からエネルギー、電池なしEV走行実験成功
*実験用の道路をスムーズに走った電気自動車
 豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市)で、地中にレール状に埋めた2本の鉄板からエネルギーを受けて電気自動車を走らせる実験が18日、公開された。
 同大では「世界で初めての仕組み」とアピールしており、充電時間の節約や電池が不要になった分のスペースを車内空間の拡大に充てる利点もあり、将来の実用化が期待されている。
 研究しているのは、同大教授の大平孝・未来ビークルシティリサーチセンター長のグループ。18日の実験では、幅40センチの鉄板が埋められた長さ約30メートルの実験用道路を電気自動車が時速約10キロ・メートルでスムーズに走った。

 電池が不要となる仕組みは、道路の下に埋められた鉄板にプラスとマイナスの電圧をそれぞれかけると、車のタイヤ内にあるスチールベルトというタイヤの強度を高める部品に電圧が発生する。鉄板のプラスとマイナスを高速で入れ替えることで、タイヤの電圧も高速で入れ替わり、その際に発生する電流がエネルギーになりモーターを回転させて車を走らせる。

 市街地を走る時は車に積んだ電池でモーターを回し、高速道路や自動車専用道路では道路からエネルギーを受ける仕組みを導入すれば、長距離や高速用の重い電池が不要になるという。
 大平センター長は「実験は成功した。今後は走行性能を向上させて、2022年までに実用化を果たしたい」と話す。実用化技術の完成後に、国や高速道路会社などが道路の補修や新設を行う際に鉄板を埋めることでこの方式の普及が期待できるという。(藤川拓生)20160319 1355分 読売

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