2012年12月14日金曜日

細胞で「折り紙」


先端技術:細胞で「折り紙」正十二面体に iPS応用も
展開図上に培養した細胞(右上の写真)が、「折り紙」のようにたたまれて(左下の図)、サッカーボールのような正十二面体ができる(右下の写真)=東大生産研提供

 平面に貼り付けた細胞を折り紙のようにたたんで立体的な構造にする方法を、東京大生産技術研究所の竹内 昌治准教授(微細加工学)のチームが開発した。管や袋のような中空構造も作れるため、細胞から血管などの臓器を作る再生医療などに応用できる可能性がある という。論文を12日付の米科学誌「プロスワン」に発表した。
 細胞は、形を保つために自ら伸び縮みする。チームはこの性質を利用して、平面を立体構造にできる「折り紙」を着想。半導体製造などの微細加工技術で作った一辺50マイクロメートル(0.05ミリ)のプラスチック製フィルムを並べた上に、境目をまたぐ形で細胞を培養した。

 フィルムの端をつついて少し浮き上がらせると、細胞が縮むように動いてフィルムが持ち上がり、平面が立 体になった。フィルムを五角形にし、サッカーボールのような正十二面体を作ることにも成功した。平行四辺形にしてひも状に連ねると、端かららせん状に巻き 上がり、管の形に近づくことも確かめた。改良すれば、直径50マイクロ〜数ミリ程度の血管が数分で組み上がるという。
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを用いた再生医療では、細胞を臓器の形に立体的に培養する技術が重要とされる。竹内准教授は「より臓器に近いモデルを作って新薬の効き目を確かめることにも使える」としている。【斎藤有香】毎日新聞 2012年12月13日 11時11分(最終更新 12月13日 12時03分)

0 件のコメント: