2019年2月22日金曜日

謝恩会


謝恩会 
謝恩会の季節でもあるんですね~。私学で過ごした決して長くはない何年間、この時期一応「謝恩」されてたのを思い起こしました。
卒業生たちは大枚はたいて ディズニーキャラクター(着ぐるみ?)を呼んで 「キャーキャー」と[記念撮影]! 
謝恩なんだろう、もっと知恵使えないの?と思っていた。 例えば[模擬裁判]でもやって アイロニーとユーモアで 先生方を血祭り?にあげたら良いのに・・・
ああ~今は昔・・・

2019年2月21日木曜日

華麗に加齢

*華麗に加齢 
「かれい」と云っても 鰈、家令、下令、カレーなど色々あります。
華麗な加齢:
 「仕事」から解放されて気分爽快。自由時間をエンジョイし趣味に充てる。 純粋に孫の成長が楽しみ。 いっとき、恐らく「王侯貴族」気分にひたれる。

加齢で悪いこと:
不具合を感じて整形外科に罹れば第一声は「加齢」ですから・・ 
難聴気味なのですがと耳鼻科医に訴えれば、「加齢」ですから・・ 
内科、泌尿器科、歯科まで似たり寄ったり・・
それらが高じて 自己弁護に応用する。「体力落ちてきたんだよな~、記憶力も・・」「外出や人付き合いが億劫だ~」「気力、筋力、金力がなぁ~」

挙句の果ては物入り「加齢はカネかかる」 
歯科インプラント:すでに1本入れたが、近々にあと2本(30万x3);補聴器50万;鼻オペ75万(医療保険適用に感謝);眼鏡新調など。   

そして・・そろそろ「終活」か? サ高住? いやいやどうせなら「聖路加レジデンス」? 検索したら「驚天動地」。これじゃ大口「富くじ」当たらにゃきゃ現実味なし!   
そんじゃ・・田舎暮らしのスローライフ?身の丈に合う暮らし?
何のことはない・・「現状維持」に落ち着く。「堂々巡り」でした。

2019年2月16日土曜日

天の川銀河の衝突は45億年後


天の川銀河の衝突は45億年後、新たな観測で修正
アンドロメダ銀河と衝突・合体するまでの物語が書き換えられる
*新たに公開されたアンドロメダ銀河(M31)の写真。米国カリフォルニア州のツビッキー観測装置が撮影した。
 私たちの住む天の川銀河は、近くにある銀河としては最大のアンドロメダ銀河にいつの日か衝突する運命にある。これは、科学の世界ではすでに予言されていることだ。そして、衝突の衝撃によって巻き起こった塵が晴れ上がる頃には、どちらの銀河もかつてのような姿をとどめてはいない。最初の接触から10億年以内に、2つの銀河は合体して、今よりもはるかに巨大な楕円銀河が誕生する。

 これまで、天の川銀河とアンドロメダ銀河は39億年後に衝突すると予測されていたが、天文物理学の専門誌「Astrophysical Journal」に201927日に発表された研究結果は、衝突時期がそのさらに6億年先の45億年後になると予測している。また、正面から衝突するのではなく、車のサイドミラーに当たるように最初は軽くこする程度になるという。

新しい予測は朗報?
 いずれにしても衝突は避けられない。アンドロメダ銀河は現在、地球から約250万光年の距離にあり、時速40万キロで接近している。
 1921年にこの事実を発見したのは、初めて望遠鏡でアンドロメダ銀河を観測し、その動きを測定したベスト・スライファーである(スライファーは、それが銀河であることを知らなかった。当時、アンドロメダは天の川銀河の中に存在する星雲であると考えられていたが、スライファーの計算は言うまでもなくその考えを改める必要があることを示唆していた)。
 後に、ハッブル宇宙望遠鏡によってアンドロメダ銀河の動きを測定することに成功。これが、銀河同士が正面衝突するか、脇をかすめる程度になるのかを決定する。その観測を基に、2012年にファン・デル・マレル氏の研究チームは約39億年後に正面衝突が起こると予測していたのだが、それが今回修正された。

ガイアの計算はハッブルとどう違うのか
 ガイア宇宙望遠鏡は、アンドロメダ銀河の内部で明るい星1084個の動きを測定した。次に、ファン・デル・マレル氏のチームは、その観測結果からアンドロメダ銀河の回転率を初めて計算、さらにこの銀河の横方向の動きも新たに計算し直した。 横方向の運動を観測することは、「この距離では恐ろしく困難」であると、米ワシントン大学のジュリアン・ダルカントン氏は言う。
 新たな予測では、最初の接触が今から45億年後に起こるとされている。ダルカントン氏は、それほど驚くことではないと話す。「数十億年単位の話をしていますから、現在の動きにほんのわずかでも変化があれば、時を経るごとにその差がどんどん広がるのは当然でしょう」

衝突はどのようにして起こるのか
 まず、両銀河は約42万光年離れた位置まで接近する。互いに直接交わるほどの距離ではないが、銀河系には膨大な量のダークマターが含まれており、それらが集まってできたダークマターハローが、すれ違う際互いのダークマターハローに引っかかってしまう。
「それによって摩擦が生じ、銀河系の移動速度が落ち、エネルギーが失われ、お互いぐいっと引っ張られるようにしてぶつかってしまいます」と、ファン・デル・マレル氏。 つまり、2つの銀河系はUターンするようにして衝突する。そして互いをすり抜けると、ぐるりと回ってまた衝突する。これを何度も繰り返して、やがて1つの銀河になる。

その時地球の運命は
 これは元の予測にも当てはまることだが、45億年後にまだ地球上に生命が存在していたとしても、両銀河の合体が生命に及ぼす影響はほとんどないと考えられている。宇宙は広大で、星々は互いに遠く離れているため、たとえ銀河同士が衝突したとしても、個々の星が直接衝突することはまずないからだ。
「巨大な楕円銀河の中で、軌道は変わるかもしれませんが、地球は変わらず太陽の周りを回り続けるでしょう」と、ファン・デル・マレル氏は言う。
 とはいえ、頭上で繰り広げられる宇宙のライトショーはさぞや壮大な見ものになるだろう。2つの銀河が近づくにつれ、夜空に浮かぶアンドロメダ銀河はぐんぐんと大きくなり、やがて天の川銀河の重力の影響を受けて形が歪んでいく。そして、銀河同士のUターンと衝突が始まると、圧縮されたガスが爆発を引き起こし、新たな星が誕生する。「そうなったとき、夜空には最高に美しい光景が広がるでしょう」

 問題は、美しい夜空に気付く生命体が、そのとき地球上に残っているかどうかだ。その頃には、太陽は赤色巨星へと変わり始めている。これは、恒星の一生では自然な成り行きだ。この過程で太陽は明るさを増し、膨張し、水星と金星をのみ込む。地球も熱さで燃え上がっているだろう。 2019.02.13 ナショジオ

ご馳走とは


ご馳走とは

 自営の魚屋を畳んだ尾畠春夫さん。「月55000円の年金収入」を頼りに被災地へ。宿泊は車の中、食事は「雑草」をむしって食べる。20188月、山口県周防大島町で2歳男児が行方不明となっていた事件。警察や周囲が男児の生存を諦めかけていた中“スーパーボランティア”尾畠春夫さんがその男児を山から見つけ出した。 
*そもそも、尾畠さんはなぜ、ボランティアを始めたのだろうか。きっかけは四国のお遍路だったそうだ。
 「私はよく旅をしました。日本を横断したり、九州を一周したり。そんな中で四国のお遍路道も歩きました。そこで受けた“お接待”が忘れられなかったのです」

 「お遍路中、知らない人からスポーツドリンクにお菓子、現金をもらった。親切にしてくれた人にあとでお礼をしたいので、電話番号や住所を聞いても『お遍路さん、ここでは何かものをあげたからって恩には着せない。もらったからって恩には着なくていい』と言われました」 その無償の精神に感銘を受けた尾畠さんは、体が健康で、車の運転ができる限りは、被災地に行ってボランティアをしていこうと決意したという。

 「ガソリン代はたしかにかかります。例えば今回の広島・呉であれば往復で1万円くらいです。高速道路は基本的には使いませんが、災害から何日かすると、手続きさえすれば無料で使えるようになることもある。そういうときは利用させてもらっています」
 食事はどうしているのか。「基本的にはパックご飯やインスタント麺を大分県でまとめ買いしています。あとはアメも常備し、ボランティア中に住民の方や他の作業員に渡しています。山口県で発見した男の子にもあげましたよ」

 「酒は“とめて”います。東日本大震災で我慢しながら仮設住宅に住む人たちを目の当たりにして、酒を我慢することにしました。仮設住宅の人が全員外に出るその日まで、酒は飲まないと決めています」
 「魚屋を畳むとき、孫に言われたのです。『これからもっと体力が落ちていくのだから、タバコやめなよ』って。孫が自分の体を心配してくれたことが嬉しくて、その場で持っていたタバコを全部燃やした。それ以降は1本も吸っていません」

 「固定資産税やNHKの支払いがある月は意識して食費を削っています。削るといっても、ただしばらく食べないだけです。あと普段からですが、雑草などを食べることもあります」 実際、取材していた日も、尾畠さんは車を停めていた小学校の校庭にはえていた雑草(クローバー)をむしって食べていた。
ちなみに翌日の昼休みは、地域住民の人が広島風のお好み焼きを差し入れしてくれて「うんまい……本当にありがとう」と涙を流しながら、おいしそうに頬張っていた。2/10() 11:15配信 president onlineから

尾畠春夫語録
「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻めという言葉がある」  
「地球って70億人、人がいるけどみんなに平均に朝は必ず来ますからね。今日は悲しいかもしれないけど、明日の朝になったら必ずあなたにも太陽が射しますから、夢を持って前へ行きましょうって私は聞かれたら言うんです」
「朝は必ず来るよと、振り向いたり立ち止まったりしないで、前へ前へと進みましょうと、一歩前進という言葉が好きです」

2019年2月8日金曜日

北磁極の動きが加速、原因不明、あまりに急激


北磁極の動きが加速、原因不明、あまりに急激
*北磁極はこれまでも移動してきたが、最近そのスピードが急に上がってきている。原因は不明だ。(PHOTOGRAPH BY NASA/JSC
 北の磁極はじっとしていたためしがない。地球内部の「外核」を流れる液体の鉄に影響されて、過去100年ほど、北磁極は真北に向けてじりじりと移動してきた。ところが最近になって、専門家は異変が起こっていることに気が付いた。北磁極が急にスピードを上げて移動し始めたのだ。なぜなのかは誰にもわからない。

 その動きがあまりに急激なので、慣例の5年ごとという予定を繰り上げて、米国は世界磁気モデル(WMM)を今年初めに更新する予定にしていた。世界磁気モデルは、携帯電話をはじめ、船舶、航空機などのナビゲーションに利用されている。ところが、米連邦議会の予算案交渉が難航し、予算が切れた連邦政府が一部閉鎖されたため、更新が延期されていた。
 政府が再開し、新しい北磁極を示した最新モデルが24日に発表されたが、疑問は残る。北磁極はなぜこれほど速く移動しているのか。更新が遅れたことによる影響はあるのか。最近のグーグルマップの不調と何か関連はあるのだろうか。

とても敏感な北磁極
 地球上には、北の「極点」が3つ存在する。1つめは地球の自転軸の北端にあたる真北で、いわゆる北極点だ。 2つめは、地球を包み込む磁気圏から考えられる「地磁気北極」だ。地球の中に棒磁石が入っていると想定したときに、磁石の北端と地表が交わる点である。この棒磁石の角度は、地軸と少しだけずれている。そのため地磁気北極はグリーンランドの北西沖に位置し、過去100年間でわずかしか移動していない。

 第3の極点が「北磁極」だ。これは、方位磁石の北をずっと追いかけていくとたどりつく場所である。地球を取り巻く磁力線が真下を向いている場所とも言える(北磁極で方位磁石は逆立ちする)。地磁気北極と違い、北磁極の位置は地下約3000キロより深い外核にある液体の鉄の影響を受けやすい。この流れが磁場を動かし、地上の北磁極が激しく移動する原因となっている。「北磁極は、とても敏感な場所なんです」と、英リーズ大学の地球物理学者フィル・リバーモア氏は言う。

世界磁気モデルとは
 北磁極は1831年、ジェームズ・クラーク・ロスによってカナダのヌナブト準州で初めて実際に確認された。以来、北磁極は主に北極点の方向に移動した。その距離は、過去数十年間は数百キロだった(奇妙なことに、同じ時期に南磁極はほとんど移動していない)。

 こうした変化に対応するべく、米海洋大気局(NOAA)と英地質調査所(BGS)が作成したのが世界磁気モデルだ。BGSの地球物理学者キアラン・ベッガン氏は、「関係組織がすべて同じ地図で運営できるようにするため」と説明している。
 モデルは5年ごとに更新されてきた。最後の定期更新は2015年だった。次の更新までの間、科学者たちは地上の磁気観測所と欧州宇宙機関によるSWARMミッション(地球を11516周する3基の地磁気観測衛星)からのデータを基にモデルの正確さを確認する。今まではそれで十分だった。

 20世紀半ば、北磁極の移動距離は130メートル以下だった。1年で11キロに満たない。ところが、1990年代半ばに変化が現れ始めた。2000年代初めには、北磁極は年に約55キロのペースで移動していた。
「高緯度で何かとても奇妙なことが起こっています」と、リバーモア氏。そしてこれが、地球内部の外核で、液体の鉄のジェット噴流が起きていた時期と重なるという。ただし、この2つの出来事の間に関連があるかどうかはわからない。

 2018年初めには、北磁極の現在位置と世界磁気モデルのずれが大きくなりすぎて、磁気ベースのナビゲーションシステムに支障が出る恐れが出てきた。モデルの更新は2020年の予定だが、その前に何か手を打たなければならなかった。

更新が遅れた影響は?
 そこでNOAABGSは、直近3年分のデータを使って、主に米国防総省、英国防省、北大西洋条約機構(NATO)などに向けて修正したバージョンを、201810月にオンラインで公開した。
 だが、政府機関が閉鎖されたせいで、オンライン計算機やソフトウエア、技術注記の変更など、民間用の更新が遅れていた。米コロラド大学ボルダー校の地磁気学者アーナウド・チュリアット氏は、基本的に磁気ナビゲーションの利用者は、誰でも今回の更新の恩恵を受けることになるだろうと話す。NOAAの研究者でもあるチュリアット氏は、モデルの更新に携わっていた。

 現在、世界磁気モデルはグーグルやアップルをはじめ、多くの地図システムが採用している。だが、民間の用途では、さほど差はない。影響があるのは、主に緯度が55度以上の地域に限られるという。
「平均的なユーザーは、北極圏でトレッキングでもしていない限り、大した影響を受けないでしょう」と、ベッガン氏。

なぜこんなことが起こっているのか
 尋常ではない北磁極の変化を見守る理由は、地図のためだけではない。地球の磁力線が変化していることは、地下数千キロメートルで起こっている事態を理解するための、数少ない手掛かりになる。
 2018年、米地球物理学連合の秋期会合で、リバーモア氏は最近の奇妙な動きについて、「磁場の綱引き」が起こっていると報告した。北磁極は、カナダ北部とシベリアにある2つの強力な磁場領域によってコントロールされているらしいというのだ。これまではカナダの方が強力で、北磁極をしっかりと捉えていたが、それが最近変わり始めているようだという。

「シベリアの方が戦いに勝利しそうな気配です。地理的な北極点を超えて、磁場を自分の方へ引き寄せようとしているようです」
 原因は、カナダの地下の外核でジェット噴流が起こり、磁場が薄く引き伸ばされ、弱まってしまったことだろうと、リバーモア氏は推測する。ここ数十年の北磁極の北方移動とジェット噴流が起きた時期は重なっている。だが、結論を急ぐべきではないとリバーモア氏は断っている。
「両者の間には関係があるかもしれませんが、はっきりとは言えません」

地磁気が逆転する可能性は?
 カナダ天然資源省の科学研究員ロビン・フィオリ氏は、北磁極が今後どうなるかを予測するのは難しいとしている。現在の速度を保ったままシベリアへ向かうのかどうかもわからない。北磁極に関して唯一はっきり言えることは、予測がつかないということだ。
 岩石を研究すると、磁極に関してもっと奇妙な歴史も明らかになる。過去2000万年の間、北磁極と南磁極は何度か入れ替わっているらしいのだ。この現象は、20万~30万年ごとに起こるとみられている。はっきりした原因は分かっていないが、北磁極が最近おかしな動きを見せているからといって、もうすぐ地磁気が逆転するわけではなさそうだ。

「地磁気が逆転している兆候はありません。起こるとしても、過去の地質学的記録から、少なくとも数千年はかかると思われます」と、ベッガン氏は言う。

 フィオリ氏も、過去に北磁極が今よりもはるかにおかしな動きを見せていたことを示すモデルがあると付け加えた。例えば、1900年以前にも北磁極は激しく揺れ動き、カナダで何度か急カーブして南へわずかに向かっていた時期もあった。「どれも、外核にある液体の流れが変化したことと関係しています」。最近になって急に活発化したようにみえる北磁極だが、これは今に始まったことではないのだ。

「過去数十年間と比較すれば、現在磁極の移動は速まっていますが、地球の長い歴史のなかではこんなことが何度あったでしょう」と、米ロスアラモス国立研究所の宇宙科学者ジョフ・リーブス氏は問う。
「今後どうなっていくかはまったく予想できません。わかっているのは、これまでと違う動きを見せているということです。つまり、科学的に興味をそそるということです」 2019.02.06 ナショジオ 

2019年1月13日日曜日

飲み込める超小型カプセルで健康管理が可能に?


飲み込める超小型カプセルで健康管理が可能に?

遠い未来に実現するだろうと考えられてきた技術が現実味を帯びてきた。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のグループは、体内で健康データをモニタリングできるセンサーを搭載した経口摂取可能なカプセルを開発したと「Advanced Materials Technologies1213日号に発表した。飲み込んだカプセルのセンサーで測定したデータは、ブルートゥース・ワイヤレスの技術を用いて、スマートフォンなどでモニタリングできるという。

 研究グループによれば、この超小型カプセルを飲み込めば、薬剤を体内に運んだり、感染やアレルギー反応といった胃内の状況の変化を検知したりすることも可能だ。異常が検知されると薬剤が放出される仕組みになっている。
 研究を主導したMITの元研究員で現在は米ユタ大学に所属するYong Lin Kong氏は「胃の中にとどまる期間を調整でき、経口摂取可能な電子機器の開発」を最終的な目標として掲げている。将来的には、この3Dプリントを用いて作成されるカプセルが、誰でも利用できる個別化された診断法や治療法になるのではないかと展望する。
 このデバイスは、飲み込む際には一般的なひし形の錠剤に入った状態だが、胃内に到達するとセンサー機能を搭載したアームが開き、Y字型に変化する。アームの一つには薬剤を格納できるスペースがあり、ここから数日間にわたって薬剤が徐々に放出される。同時に、デバイスのセンサーで心拍数や呼吸レベル、体温などのモニタリングも可能で、データはスマートフォンにも送信できる。ただし、Kong氏によれば、セキュリティ上の問題からデータを受信できるのは腕の長さの範囲にとどまるようになっているという。

 現時点ではカプセルは小さなバッテリーで作動するが、「将来的には電源をデバイスから離してリモート(遠隔)の電源としたり、胃酸から得たエネルギーを利用できる可能性もある」とKong氏らは付け加えている。なお、現在このデバイスをブタに使用する試験が進行中で、ヒトを対象とした臨床試験は2年以内に実施される見込みだという。

 研究には関与していない、米レノックス・ヒル病院の消化器専門医であるDavid Robbins氏は「このデバイスは胃酸の中に数週間にわたりとどまっても腐食されないばかりか、正確な用量の薬剤を投与することもでき、全ての操作がスマートフォンで可能だ」と称賛する。さらに、「薬剤を投与するだけでなく、消化管の鏡視下手術にも活用できる可能性もある」と期待を示している。
 MITのグループも、このテクノロジーにはさまざまな用途が考えられると強調している。例えば、厳格な服薬管理が求められるHIV感染者などでは必要に応じて薬剤を放出するこのデバイスが役立つ一方、化学療法を受けている患者や免疫抑制薬を服用している患者などの高リスク患者にこのデバイスを用いることで、感染を早期に察知することができるとしている。2019/01/08 ケアネット

2019年1月9日水曜日

忘れた記憶、めまいの薬でよみがえる可能性 北大など


忘れた記憶、めまいの薬でよみがえる可能性 北大など
北海道大学の野村洋講師と東京大学の池谷裕二教授らは、めまいの薬を服用すると忘れていた記憶を思い出しやすくなる可能性があることを突き止めた。20代の男女38人で試したところ、薬を飲むと正答率が上がった。記憶の仕組みの解明や認知症などの治療に役立つ。
米科学誌バイオロジカル・サイカイアトリー(電子版)に8日発表した。
研究には京都大学の高橋英彦准教授(精神科医)も協力した。服用したのはメニエール病など強いめまいの治療に使われる「ベタヒスチンメシル酸塩」(成分名)。

1週間前に見せた写真の内容を聞いたところ、実験の30分前に通常の処方量の約10倍の薬を飲むと、正答率がわずかに上がった。飲まないときの正答率が約25%と低かった人は、服用すると50%程度まで向上した。
ベタヒスチンを飲むと脳内で情報伝達に使われるヒスタミンという物質が大量にできる。薄れて伝わりにくくなっていた記憶の信号が強まり、思い出せるようになったとみている。
池谷教授は「思い出せなくても、記憶は脳内に残っていることが確かめられた」と説明している。
ベタヒスチンはアレルギー症状や胃潰瘍などを悪化させる副作用があるが、約10倍の処方量でも安全性に問題はないという。ただ医師の指示なしに服用するのは安全性に問題があるとしている。2019/1/8 22:00 日経

2019年1月4日金曜日

まるで雪だるま…探査機が見た「最果て」の天体

まるで雪だるま…探査機が見た「最果て」の天体
*米無人探査機が撮影した天体「ウルティマトゥーレ」(NASA提供)
 【ワシントン=船越翔】米航空宇宙局(NASA)は2日、無人探査機「ニューホライズンズ」が1日に到達した、地球から約65億キロ・メートル離れた天体「ウルティマトゥーレ」の画像を公開した。全長は約30キロ・メートルで、雪だるまのような形をしていることが確認された。

 NASAなどの調査チームは「太陽系が形成された初期に、大小二つの球体がゆっくりとぶつかってできた可能性が高い」と説明し、太陽系の起源の謎に迫る手がかりになるとの期待感を示した。
 探査機が接近、通過する際に、上空約2万8000キロ・メートルから撮影した。表面には他の天体が衝突したクレーターのような痕跡は見つからなかった。
 ウルティマトゥーレは「世界の果て」という意味で、探査機が訪れた天体としては最も遠い。探査機は1年半にわたり、より鮮明な画像など様々な観測データを地球に送る。20190103 2234 Copyright © The Yomiuri Shimbun

2018年12月22日土曜日

宇宙の95%は負の質量をもつ「暗黒流体」だった?


宇宙の95%は負の質量をもつ「暗黒流体」だった?
Bizarre ‘Dark Fluid’ with Negative Mass Could Dominate the Universe
6500万光年の彼方に浮かぶ銀河を取り巻く無限の闇 NASA/REUTERS
<これまで別々のものと考えられてきた暗黒物質と暗黒エネルギーは暗黒流体だと考えると、宇宙論の多くの謎が解ける>
不名誉なことながら、天体物理学者が真っ先に認める事実がある。当代最高の理論モデルをもってしても、宇宙に存在する物質の5%しか説明できないことだ。よく知られているように、あとの95%はほぼすべて、暗黒物資と暗黒エネルギーと呼ばれる観測不可能な謎の物質が占めるとされている。観測可能な宇宙には夥しい数の星が輝いているが、宇宙全体で見れば、その輝きは遠く離れて極めて稀で、宇宙の大半は正体不明の暗闇が支配しているのだ。

暗黒物質と暗黒エネルギーの存在は、重力の効果から推測されている。暗黒物質は、姿は見えなくても、周囲の物質に重力を及ぼしている。一方、暗黒エネルギーは斥力(せきりょく、互いに離れ合う力)を及ぼし、それによって宇宙は加速的に膨張している。この2つはこれまで別々の現象として扱われてきたが、学術誌アストロノミー・アンド・アストロフィジックスに掲載された論文で私が述べているように、実はその正体は同じで、負の質量をもつ奇妙な物質「暗黒流体」であると考えられる。
負の質量は仮説的な概念だが、負の質量をもつ物質は負の重力をもつと考えられる。私たちにおなじみの正の質量をもつ物質と違って、負の質量をもつ物質はなんとも奇妙な性質をもつ。その物質を向こうに押しやれば、こちらのほうに加速度的に迫ってくるのだ。

相対性理論を修正
宇宙論では、負の質量は目新しい概念ではない。ただ、負の質量をもつ物質があるとするなら、通常の物質と同様、それらの物質も宇宙が膨張するにつれて疎らに広がり、その斥力はしだいに弱まると考えられる。ところが、これまでの研究で、宇宙の加速膨張を促す力は常に一定であることが分かっている。そのため、これまで宇宙論の研究者たちは、負の質量という概念を採用しなかった。つまり、負の質量をもつ暗黒流体が実在するなら、それは宇宙の膨張につれて、薄く引き延ばされるようなものではない、ということだ。

新論文で私は、アインシュタインの一般相対性理論に修正を加え、負の質量をもつ物質はただ存在するだけでなく、絶えず新しく生み出されるというアイデアを提唱した。「物質の創造」という概念は、ビッグバンの初期の代替理論である定常宇宙論にも採用されている。定常宇宙論では、正の質量をもつ物質が絶えず新しく生み出され、膨張する宇宙を満たしていくと考えられたのだ。観測により、今ではこの説は否定されている。しかし負の質量をもつ暗黒流体が絶えず生み出されていると仮定することは可能だ。暗黒流体は宇宙が膨張しても薄く引き延ばされることはなく、まさしく暗黒エネルギーのような振る舞いを見せることを、私の研究は示唆している。

銀河の高速回転の謎を解く
さらに私は、3Dのコンピューターモデルでシミュレーションを行い、この仮説で暗黒物質の物理的な性質を説明できるか確かめた。暗黒物質は、現在のモデルで予測されるよりもはるかに速く、銀河が回転していることを説明するために導入された概念だ。高速で回転している銀河内の物質がばらばらに飛び散らないためには、観測不可能な謎の物質の存在を仮定しなければならない。

私のモデルは、暗黒流体が周囲に及ぼす斥力により、銀河の分散が回避されることを示している。銀河内の正の質量をもつ物質の重力は、あらゆる方向から負の質量をもつ暗黒流体を引き寄せる。暗黒流体が銀河に引き寄せられれば、その強大な斥力により、銀河内の星々は飛び散ることなく高速で回転するようになる。マイナスの符号を挿入するだけで、まるでマジックのように物理学者を長年悩ませてきた謎が解ける、というわけだ。
負の質量なんてあり得ない、と主張する人もいるだろう。確かに奇妙なアイデアだが、実はそれほど突飛な概念ではない。私たちは正の質量をもつ物質の世界にいるから、イメージしにくいだけだ。

弦理論を裏付ける
物理的に存在するか否かはともかく、実に多くの領域で、負の質量は理論的に欠かせぬ概念となっている。水中の気泡の振る舞いは、負の質量を想定することでモデル化できる。負の質量をもつような振る舞いをする粒子の生成に成功したという実験も報告されている。
物理学では既に負のエネルギー密度という概念は受け入れられている。量子力学によれば、真空には絶えず揺らぐ場のエネルギーがあり(それは時には負のエネルギーともなり)、そこでは波が生まれ、仮想粒子が生まれたり消えたりしている。その際に生じる小さな力は実験で検出可能だ。

暗黒流体を想定することで、現代物理学の多くの難問を解決できそうだ。例えば量子論とアインシュタインの宇宙論を統合する理論として最も有望な弦理論は、今のところ観測された事実と合致しないとみなされている。しかし弦理論は、何もない空間に負のエネルギーがあることを示唆しており、それが負の質量をもつ暗黒流体だと仮定すれば、理論と観測データの矛盾は解消する。
また宇宙の加速膨張という画期的な発見をしたチームも、負の質量を示唆する驚くべき観測データを得ている。しかし彼らは「物理学に反する」と考えて、このデータの解釈には慎重な姿勢をとった。

電波望遠鏡SKAで実証へ
暗黒流体の理論は、宇宙の膨張率の測定に関わる問題も解決する可能性がある。ハッブル=ルメートルの法則によれば、より遠方にある銀河は、より速く私たちから遠ざかっている。銀河が遠ざかる速度と地球から銀河までの距離の比例定数は「ハッブル定数」と呼ばれるが、観測で導き出されるこの定数は一定ではなく、これが「宇宙論の危機」を招いてきた。しかし暗黒流体を想定すれば、ハッブル定数が時間と共に変化することを説明できる。言い換えれば、奇妙で型破りな暗黒流体の概念は、科学的に十分検討に値するということだ。
宇宙論の生みの親アルバート・アインシュタインも、スティーブン・ホーキングら他の研究者も、負の質量について考察した。実際、アインシュタインは1918年に一般相対性理論を修正して負の質量を導入すべきかもしれないと書いているほどだ。

とはいえ、負の質量を想定した宇宙論が正しいとは限らない。現在謎とされている多くの問題を一気に解決する理論だけに、研究者たちはなおさらこの理論に懐疑的だし、その姿勢は間違っていない。一方で、常識外れの発想がしばしば長年の問題を解決するのもまた事実だ。これまでに積み重ねられてきた理論とデータから、負の質量の導入を本格的に検討すべき時期に来ているとみていい。
南アフリカとオーストラリアでは今、集光面積1平方キロを越える史上最大の電波望遠鏡SKA(スクエア・キロメートル・アレイ)のアンテナ群が次々と設置されている。完成すれば、宇宙の誕生から現在までの銀河の分布を測定できる。私は負の質量を想定した宇宙論の予測と標準的な宇宙論の予測を、SKAの観測データと突き合わせて、どちらが正しいか検証するつもりだ。それにより、負の質量をもつ物質が実在するかどうかが決定的に明らかになるだろう。

いま分かっているのは、この新しい理論が新しい問いの宝庫であること。科学上のあらゆる発見の例に漏れず、この理論もまた冒険の始まりにすぎない。美しく統合された、いや、ひょっとすると奇妙な偏りをもつ宇宙の謎を解く旅はまだ始まったばかりだ。 
Jamie Farnes, Research Associate & Astrophysicist based at Oxford's e-Research Centre, University of Oxford  20181220日(木)Newsweek

2018年11月19日月曜日

ミイラ化しても復活


ミイラ化しても復活 驚異の昆虫が起こす医療革命
*乾燥して仮死状態になった後、水を与えると復活したネムリユスリカの幼虫(農研機構提供)

 生命は水がないと生きられない-。そんな常識を覆すのが、アフリカ原産の蚊の仲間「ネムリユスリカ」の幼虫だ。ミイラのように干からびて何年たとうが、再び水を与えれば復活する驚異的な生命力を持つ。この力を応用できれば、人間の細胞や血液などを乾燥した状態で保存できる。10年以内の技術的な確立を目指し、国内外の研究者がしのぎを削っている。

スルメが生のイカに戻るイメージ
 ネムリユスリカの成虫は体長1センチほど。アフリカ中部のナイジェリアやカメルーンなどに生息し、ほとんど雨が降らない乾期を乗り切るため、体の水分がなくなっても仮死状態で生き抜く能力を獲得したとみられる。ただし、ミイラ化しても生きられるのは幼虫だけだ。
 英国の研究では、17年間もの仮死状態を経て生き返った事例がある。さらに同国では、1960年ごろから仮死状態に置かれたネムリユスリカが将来の復活を待っているという。
 この力を人間に例えると、エジプトのミイラに水をかけたら生き返るイメージだ。食卓のスルメに水をかけたら生のイカに戻ると言っても良いだろう。

復活時にDNAを修復
 この仕組みを解明すべく国内で研究しているのが農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)の黄川田(きかわだ)隆洋・上級研究員(極限環境生物学)らのグループだ。
 黄川田さんによると、ネムリユスリカは主に4つの力で生き抜く。その1つは、体内の糖分である「トレハロース」のガラス化だ。ガラス化といっても極めて粘り気の強い液体のようなもので、体が乾燥しはじめると、乾燥前の細胞を満たしていた「細胞液」という液体と入れ替わっていく。

 2つ目の要因は「LEA(レア)」という特殊なタンパク質の存在だ。これは人間が持っていないもので、他の種類のタンパク質が乾燥によって壊れることを防いでくれる。
 また、水を得て生き返るときは有害な活性酸素が爆発的に生じ、そのままでは細胞が酸化されて寿命を縮めてしまう。それを防ぐための「抗酸化剤」として機能する分子も見つかった。

 そして最後がDNAの修復機能だ。実は細胞核にあるDNAは、乾燥時はボロボロに傷ついている。しかし、復活から4日ほどで乾燥前と同じ状態にまで修復されることが分かった。ただ、そのメカニズムは未解明で、今後の大きな研究課題だ。
 つまりネムリユスリカの秘密は、乾燥時の体の「保護」と復活時の「修復」が大きな鍵を握っている。

戦場で輸血用の血液に応用も
 この驚異的な能力を人間の細胞に応用するのが「常温乾燥保存法」だ。実現すれば人工多能性幹細胞(iPS細胞)や組織、血液などを保存する際に、温度や空調の厳格な管理が不要となり、持ち運びも極めて容易になる。冷凍庫や電気代などのコストもかからない。元に戻すには生理食塩水があれば十分で、まさに革命的だ。

 理想的な手法としては、ネムリユスリカが持つ機能を低分子の化合物で置き換えることが考えられる。
 ただ、まずはその前段階として、常温乾燥保存に関するネムリユスリカの遺伝子を人間の細胞に組み込み、同様の効果が得られるかどうかを確認する。ここまでなら10年以内に到達できる見通しだという。

 黄川田さんは「まずはネムリユスリカを片っ端から調べ、できるだけ早く応用につなげたい」と話す。
 常温乾燥保存法の活用は平時の医療に限らない。災害や戦争などで傷ついた人たちを治療する際も、輸血用の血液や移植用の組織などを簡単に届けられる。
 研究は米国やロシアをはじめ海外でも盛んに進められている。黄川田さんらも加わる国際プロジェクト「DRYNET(ドライネット)」には欧州のベンチャー企業も参加する。ただ、日本企業の動きは鈍いという。(科学部 小野晋史)2018.11.17 産経