2016年3月17日木曜日

記憶戻す実験成功

記憶戻す実験成功…アルツハイマー病のマウスで
 アルツハイマー病のマウスを使った実験で、思い出せなくなった記憶を引き出すことに成功したとの研究成果を、理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らが、英科学誌ネイチャーで17日発表する。
 研究チームは「アルツハイマー病は、記憶が消えるのではなく、記憶を思い出す機能が働かなくなる病気であることを示唆する結果だ」と説明している。

 研究チームは正常なマウスとアルツハイマー病のマウスを飼育箱に入れ、それぞれ脚に弱い電流を流して、不快な体験として記憶させた。その後、箱から出し、24時間後、箱に戻した。

 正常なマウスは不快な体験を思い出しておびえたが、アルツハイマー病のマウスは変化を見せなかった。そこで、脚に電流が流れた時の記憶を担っているとみられた脳細胞を刺激すると、正常なマウスと同じようにおびえるようになった。20160317 0304分 読売

2016年3月13日日曜日

ブラックホールから噴き出すガス

ブラックホールから噴き出すガス「ほぼ光速」 日韓チーム観測、従来の見方覆す
 
*電波望遠鏡で観測したブラックホールから出るジェットの根元部分。左の明るい部分の中心にブラックホールがあるが見えない(国立天文台提供)
 電波望遠鏡で観測したブラックホールから出るジェットの根元部分。左の明るい部分の中心にブラックホールがあるが見えない(国立天文台提供)
 日本と韓国の共同研究チームは12日、太陽の60億倍の重さがある超巨大ブラックホールから、「ジェット」と呼ばれるガスが光速に近いスピードで激しく噴き出しているのを観測したと発表した。

 観測したのは地球から5440万光年離れたブラックホール。ジェットは、重力が強いブラックホールに落ち込まなかったガスが噴き出し形成される。調査の結果、噴出直後のジェットが広がる速度は光速の80%以上と判明した。
 これまではジェットはゆっくり噴出し、その後、光速近くにまで加速すると考えられていた。調査を行った国立天文台の秦和弘助教は「従来の見方を覆す発見だ。ジェット形成の仕組みに迫りたい」と話している。2016.3.13 01:52 日経

2016年3月5日土曜日

134億光年、最も遠い銀河発見

134億光年、最も遠い銀河発見…NASA
*ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた134億光年先の銀河(NASA提供)
 【ワシントン=三井誠】米航空宇宙局(NASA)は、観測史上、最も遠い銀河をハッブル宇宙望遠鏡で見つけたと発表した。
 地球からの距離は134億光年で、宇宙誕生の4億年後に生まれた銀河になる。
 発見した銀河は、北斗七星の方角にあり、地球が含まれる銀河系の1%の質量しかない。しかし、星が盛んに誕生しており、明るく輝いていた。


 遠く離れた銀河ほど光が届くまでに時間がかかるため、遠い銀河を見れば昔の宇宙の姿が分かる。新たに見つけた銀河は、これまでの記録より2億光年ほど遠く、宇宙初期に銀河がどうやってできたのか、より詳しく分かる可能性があるという。20160305 1115分 読売

2016年2月29日月曜日

30年の凍結後に復活 極地研、南極のクマムシで確認

30年の凍結後に復活 極地研、南極のクマムシで確認
*約30年凍結保存されていた卵から孵化したクマムシ(国立極地研究所提供)
 南極で採取し約30年にわたって凍結保存していた微小動物のクマムシを蘇生させ、産卵・繁殖させることに国立極地研究所のチームが成功した。クマムシは生命活動を停止して凍結や乾燥などの極限環境に耐え、生き延びることで知られるが、乾燥状態で最長9年だった従来の生存期間を大幅に上回る記録となった。

 クマムシは体長0・1~1ミリ程度の無脊椎動物。チームは南極の昭和基地周辺で1983年に採取し、氷点下20度で保存していたコケを2014年に解凍。水を加えると2匹が蘇生した。
 うち1匹はその後に死んだが、もう1匹は2週間後に餌を食べるなど通常の状態に回復し、産卵して繁殖。また、コケから取り出した卵を孵化(ふか)させた個体は活動に異常は見られず、産卵・繁殖した。


 生存や繁殖の能力が長期にわたり維持されたのは、凍結保存によって“老化”につながるDNAの損傷が抑えられたためとみられる。クマムシの蘇生後、回復や繁殖の状況まで詳細に報告したのは初めてで、チームの辻本恵特任研究員は「長期生存の仕組みの解明に貢献したい」と話している。(黒田悠希)2016.2.29 13:30 産経

重力波と同時刻に『ガンマ線バースト』現象

重力波と同時刻に『ガンマ線バースト』現象 
別チーム観測「ブラックホールの合体では生じないはず」
*重力波のデータから模擬計算した2つのブラックホール(中央)が合体する様子(想像図)=米LIGOチーム提供
 米国のチームが宇宙からの重力波を観測したのとほぼ同時刻に、爆発的にガンマ線が放出される「ガンマ線バースト」とみられる現象を天文衛星で観測したとの研究速報を、別の国際チームがまとめた。

 重力波は、2つのブラックホールが合体したときに放たれたとされる。天文衛星「フェルミ」で観測したチームは、その際に出たガンマ線を捉えた可能性があると指摘。フェルミの研究に参加する深沢泰司広島大教授は「従来の理論では説明できず、重力波を出す天体とガンマ線バースト発生の関係を詳しく調べる必要がある」と話している。

 ガンマ線バーストは、波長が短い電磁波のガンマ線が大量に放出される激しい現象。日常的に観測されているが謎は多い。深沢教授によると、理論では、星が一生の最後に起こす超新星爆発や、高密度の2つの中性子星の合体などで発生し、2つのブラックホールの合体では生じないと考えられている。

2016.2.29 12:56 産経

2016年2月21日日曜日

光合成しない植物

光合成しない植物 鹿児島・屋久島で発見 神戸大
*屋久島で発見されたホンゴウソウ科の新種の「ヤクシマソウ」。右上が雄花、その他は雌花=神戸大大学院理学研究科の末次健司特命講師撮影
 神戸大大学院理学研究科の末次健司特命講師(生態学)らの研究グループは19日、鹿児島県の屋久島で新種のホンゴウソウ科植物を発見したと発表した。「ヤクシマソウ」と命名し、漢方製剤大手のツムラ(東京都)が20日発行した植物研究雑誌「ザ・ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ボタニー」に掲載された。
 末次氏は昨年10月、屋久島の低地照葉樹林で、光合成をせず植物や菌から養分を取り込んで生きる「従属栄養植物」を調査。ホンゴウソウに似た植物を約20本見つけ、色や花の形の違いから新種と分かった。


 ヤクシマソウは光合成をせず、菌類に寄生し、菌糸を根から取り込んで育つ。普段は地下で養分を蓄え、9〜10月のみ3〜5センチの花茎を地上に現し、一つの茎に黒紫色の雄花と雌花が付く。末次氏は「発見は、屋久島の樹林の豊かさの象徴で、低地原生林の貴重さを示した」と話した。【松本杏】毎日新聞2016221日 1241

2016年2月20日土曜日

3月5日に小惑星が地球スレスレを通過

35日に小惑星が地球スレスレを通過、NASAが発表
人工衛星より内側に近づく可能性も、太陽と重なり予測困難

*小惑星2013 TX68は、一部の人工衛星よりも地球に近いところをかすめるかもしれない。(PHOTOGRAPH BY ESA/NASA

 小惑星が地球に接近している。地球へ衝突することはまずないが、かなりスレスレのところを通過しそうだ。
 NASAの発表によれば、小惑星2013 TX68は米国時間の35日に地球をフライバイ(接近通過)する。推定されている最接近時の距離は、静止軌道衛星の高度の約半分である17000キロから、月までの距離の35倍ほどの1400万キロと大きな幅がある。
 2013 TX68は現在、太陽の方向から地球へ向かって来ている。太陽光に遮られて姿が見えないため、最接近時の距離を正確に予測するのは難しいという。

チェリャビンスクで爆発した隕石の1.5
 今のところ、TX68 の大きさは直径30メートルと推定されている。これは、2013年にロシアのチェリャビンスクで爆発した隕石の1.5倍である。この爆発による衝撃波で、付近では窓ガラスが割れるなどして約1000人が負傷した。TX68級の小惑星が同じように空中で爆発すれば、その2倍のエネルギーを発すると見られている。


 今回は地球に衝突しないとされているが、計算によると次にTX68が地球へ接近する2017928日には、25000万分の1というきわめて小さな確率で地球に衝突する恐れがあるという。2016.02.19 ナショジオ

2016年2月18日木曜日

10人中7人、免疫抑制成功

10人中7人、免疫抑制成功 肝移植後、2年超薬なし
 生体肝移植後の拒絶反応を抑え、免疫抑制剤に頼らずに済む臨床研究を進める北海道大と順天堂大の研究チームは18日、臓器提供者と移植患者のリンパ球などから培養した特殊な細胞を使い、成人患者10人のうち7人が2年以上も免疫抑制剤なしで日常生活を送ることに成功したと発表した。研究チームは今後、この手法を一般的な治療法として確立させることを目指しており、実現すれば患者の負担を大幅に軽減できそうだ。

 臓器移植を受けた患者は通常、免疫抑制剤を生涯服用する。免疫力が弱まるので感染症やがんになったり、薬の副作用で腎不全、糖尿病を発症したりする恐れが指摘されている。(共同)2016218 1345分 東京

脳の萎縮予防、中年期の運動が決め手に

脳の萎縮予防、中年期の運動が決め手に 米調査
*研究の結果、運動により脳の萎縮や認知機能の低下を食い止められる可能性が示された
(CNN) 中年期の運動能力の低さと、年を取ってからの脳の萎縮には関係があるという調査結果が、このほど神経学会誌のオンライン版に発表された。
脳は年を取ると萎縮して認知機能を低下させ、認知症につながることもある。しかし研究チームによれば、運動によって脳の萎縮や認知機能の低下を食い止められる可能性があるという。
米ボストン大学などの研究チームは、認知症や心疾患のない平均年齢40歳の約1500人にランニングマシンで運動してもらうテストを実施し、20年後に再度テストを行って、脳の状態を磁気共鳴断層撮影(MRI)装置で調べた。
その結果、20年後、ランニングマシンの運動成績が良くなかった人は、脳が萎縮していることが分かった。

運動成績が低かった人のうち、心疾患の症状がなく、高血圧の薬も飲んでいない人は、脳の老化が1年分加速していた。一方、心疾患の症状があったり薬を飲んだりしている人は、2年分の脳の老化が進んでいた。
運動能力は、ランニングマシンで心拍数が一定の数値に達するまで走れる時間で測定した。
運動能力と高齢者の認知機能との関連は別の研究でも明らかになっている。2015年5月には、中年期の運動能力が高いほど、5年後の脳の萎縮も少ないという研究結果が発表されていた。

ボストン大学医学部のニコール・スパルタノ氏は今回の研究結果について、特に心疾患を持つ人にとっては脳の加齢を防ぐために運動が大切なことを物語っていると解説する。脳の健康のためには中年期の運動が大切だと同氏は説き、「運動をすれば血流が増え、より多くの酸素が脳に運ばれて、年を取ってからの認知力の低下を防げるかもしれない」と話している。2016.02.16 Tue posted at 13:05 JST

404カラットの巨大ダイヤ

404カラットの巨大ダイヤ、アンゴラで発見
*アンゴラで発掘された404カラットの巨大ダイヤモンド=Lulo Diamond Company
ニューヨーク(CNNMoney) 鉱山開発会社のルカパは15日、史上最大級となる404.2カラットの巨大ダイヤモンドがアフリカ南西部アンゴラの鉱山で発掘されたと発表した。
巨大ダイヤはアンゴラダイヤモンド公社などとの共同プロジェクトで発見された。直径は7センチとクレジットカードほど。米小売り業者が色や透明度の鑑定を行った結果、不純物がほぼゼロのダイヤと判定したという。
色は完全に無色の「D」判定。米宝石学会によれば、これはホワイトダイヤモンドの中では最も希少で高い価値がある。
同プロジェクトでは2015年からアンゴラ中部の鉱山開発に着手し、これまでに「大粒の特別なダイヤモンド」を60個以上産出しているという。
ルカパはオーストラリアの証券取引所に上場しているが、今回の発表を控えて数日前から取引を中止していた。15日に取引が再開されると株価は30%急騰した。
同社のマイルズ・ケネディ会長はオーストラリアのABC放送の取材に対し、このダイヤには2000万ドル(約23億円)程度の価値があると語った。
アンゴラは世界4位のダイヤモンド産出国。今回のダイヤは、2007年に発掘された217.4カラットのダイヤ「アンゴラの星」を上回って同国では史上最大、これまでに世界で発見された中では27番目の大きさになる。
史上最大のダイヤは南アフリカで1905年に発見された3106カラットの「カリナン」で、原石はカットされて英国の王冠にあしらわれ、ロンドン塔に展示されている。2016.02.16 Tue posted at 14:32 JST