日本科学界が悲願達成、欧米独占崩す…元素発見
*理化学研究所が113番元素の発見者と認定され、欧米が独占してきた元素発見の一角を崩した。
元素を発見し性質を突き止めることは、西欧を発祥の地とする近代科学の根源的なテーマで、日本科学界は悲願を達成した。
陽子の数が増えるほど元素は不安定になりやすく、壊れて陽子の数が少ない元素になろうとする。93番以上の元素は人工合成で見つかった元素で、原子核同士を加速器で合体させるなどして作製する。
113番元素をめぐっては、理化学研究所と、ロシアと米国の研究機関が、互いに「自分が発見した」と主張した。113は平均0・002秒で別の元素に壊れ、さらに別の元素に壊れていく。露米のチームは「117や115を合成し、壊れて113ができた」と主張したが、理研チームは困難な113そのものの作製に3回成功し、どう壊れるかの先の道筋まで示した。理研仁科加速器研究センターの矢野安重・元センター長は「日本の科学技術力の高さを示す成果」と胸を張る。2016年01月01日
19時31分 Yomiuri
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