2019年2月25日月曜日

蚊に「満腹感」与える物質


蚊に「満腹感」与える物質、血を吸う行動抑える
 【ワシントン=船越翔】蚊の吸血行動を抑える物質を見つけたと、米ロックフェラー大などが発表した。蚊が媒介する感染症の対策に使える可能性もあるとして注目される。論文が米科学誌「セル」に掲載された。
 研究チームは、人の体内で食欲の調節に関わっている特殊なたんぱく質に似た物質が、ジカウイルス感染症(ジカ熱)やデング熱を媒介するネッタイシマカにもあることに着目。その働きを高める化合物を突き止めた。
 この化合物をネッタイシマカに与えると、動物に近づいて血を吸うといった吸血行動の頻度が抑えられるようになった。研究チームは、特殊なたんぱく質の働きにより蚊の「満腹感」が増したためとみており、「蚊が媒介する感染症の広がりを防ぐ新たな手法になる」としている。
 嘉糠洋陸かぬかひろたか・東京慈恵会医科大教授(熱帯医学)の話「蚊は満腹になるまで血を吸うと、人間から離れる。この現象に着目した素晴らしい研究だ」 12:46 読売

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