2011年4月21日木曜日

砂漠に水を? 1

砂漠に水を? 1
グリーンテクノロジーへの期待


 福島原発問題が起きて改めて思い出す。何年も前に「通産省」の役人に、原発は何か起こったときに取り返しがつかない、リスクが大きすぎるからやめた方が良いと進言したのだが、一顧だにされなかったわけだ。役人の常で“推進”既定路線上でのヒアリングだから、彼らの意に沿わない意見には耳を貸さない。2~3年で代わるから誰も責任をとらない。そして、「天下り」先の拡大に没頭する。全省庁に蔓延する犯罪行為であり、この図式は早急に変えないと日本沈没だ。

どうしたら砂漠に雨を降らせるか 1
 かつてサハラ砂漠の上空を飛んだ時の印象が強烈で忘れられない。広大かつ荒涼たる“砂漠色”の大地に、くっきりとピラミッドの姿も確認できた。何かの本で昔ここは緑豊かな大地だったと読んだ。それ以来何十年もどうしたら砂漠に雨を降らすことができるのかと云う、突拍子もなく途方もない想いを抱いてきた(小学校の断熱膨張・断熱冷却理科実験レベルではない)。誰でも考えるであろうことが実現していないと云うことは、現実性に乏しいことも理解できる。

 しかし、雲が運ぶ水の量は半端な量ではない。なんで比重1の重たい水が空中に運ばれ広範囲な地上を潤すことができるのか?先ずはこの子どもレベルの素朴な疑問から始まった。雲の発生をコントロールできれば、砂漠に雨を降らすことができるのか?一度グリーンベルトが出来るとそれが雲の呼び水となり、拡大生産・拡張できるのか?砂漠を肥沃な農地に変えられるのか?雲について気象学的にはなにか七面倒臭い説明をしている。先ずは素人が一通りの基礎の基礎を押さえる意味で調べてみた。簡略化して記すことにする。

 いわく、雲は雨や雪などの降水現象の発生源となる現象である。大気中にかたまって浮かぶ水滴または氷の粒(氷晶)のことを言う。雲を作る水滴や氷晶の1つ1つの粒を雲粒と言う。雲を構成する水滴は液体か固体である。固体の場合、独特の結晶を形成する。地上が雲に覆われていると霧となる。

 空気中の水蒸気が凝結(凝縮とも言う)されて液体(水)になるか、凍結(凝固)または昇華されて固体(氷)になることで雲が作られる。
  •空気中の水蒸気が凝結する条件は、空気が過飽和になる(空気の温度が露点温度を下回る、あるいは湿度が100%を越える)ことである。凝結核(空気中に浮かぶ塵やほこりなどのエアロゾル微粒子)がなければ凝結しにくいが、ふつう、空気中には凝結核が多数あるので、過飽和の限界は過飽和度1%(湿度101%)くらいであり、超過分はすべて雲になる。
  •凝結してできた水滴が凍結する条件は、水滴が0℃以下(氷点下)に冷却されることである。凍結核がなければ凝結しにくい。ふつう、空気中には凍結核が少ないので、凍結は空気中の一部の水滴しか起こらない。気温が低くなるにつれて凍結率が上がり、-30~-42℃くらいで全水滴が凍結する。
  •空気中の水蒸気が昇華する条件は、空気が過飽和で、かつ空気が0℃以下に冷却されることである。昇華核がなければ凝結しにくい。

主な雲の発生要因
  •上昇・冷却 : 太陽放射、暖気との接触などにより空気が暖められ、断熱膨張を起こして上昇し次第に冷える。
  •非上昇・冷却 : 放射冷却、寒気との接触などにより空気が冷やされる。
  •加湿 : 温度が変化しない場合でも、水域や陸からの蒸発によって湿度が上がり、露点温度が上昇する。

 形成される雲の形は、空気の対流構造や、温度差のある空気の衝突面の形によって左右される。強い上下対流がある場合は積雲や積乱雲が形成されることが多く、大気が安定している場合は水平方向に層雲や高層雲などが均一に広がることが多い。また、山などの地形の影響を受けた場合は、レンズ雲や波状雲などの特徴的な雲ができる。

 ふつう、凝結や凍結、昇華直後の雲粒は1~10μmくらいと小さい。これが、雲粒同士が衝突したり、雲粒にさらに水蒸気がくっついて凝結(凍結)していくなどして雲粒は成長し、最大で200μm(0.2mm)、さらに雨粒クラスでは直径が1mm前後になる。

 雲粒ひとつひとつに働く重力や下降気流による力と、雲粒ひとつひとつを支える上昇気流に よる力がつりあうことで、雲は大気中に浮かぶ。雲粒が大きくなって重力が増したり、下降気流の力が大きくなると、雲粒は雨粒や雪の結晶として落下することとなる。上昇気流が強い場合は、上昇や落下を繰り返すうち、雨粒や雪の結晶同士が衝突してさらに大きな粒となって落下する。また、上昇や落下を繰り返すと 霰や雹などの大きな氷粒になり、氷粒同士の衝突で静電気が発生し、それが蓄積されて雷の原因になる。

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