赤色巨星の周りに渦巻き状ガス確認
「ちょうこくしつ座」にある赤色巨星が放出したガスを観測(合同アルマ観測所提供)
年老いた恒星「赤色巨星」の周りを取り巻くガスが不思議な渦巻き模様を描いているのを、欧州南天天文台の研究チームが発見した。日米欧が南米チリに建設中の電波望遠鏡「アルマ」で観測した。
赤色巨星はヘリウム原子核の層が周期的に激しい核融合反応を起こし、さまざまな元素を含むガスを放出する。元素は新たな星や生物の材料になる。チームは「私たちの体を作っている元素がどのように宇宙にばらまかれたのか理解できるようになる」と話している。
チームは南天の「ちょうこくしつ座」にある赤色巨星が放出したガスを観測。ガスに含まれる一酸化炭素分子が出す電波を調べ、渦巻き状の3次元構造をとらえた。一番外側の輪は星を包む殻のようになっていた。
観測結果から、この星では爆発的な核融合反応が1800年前に起き、200年間続いたことが分かった。星の周りを回る小さな星が、ガスを渦巻き状にしたとみられる。
これまで赤色巨星を取り囲む殻状のガスは知られていたが、渦巻き構造が同時に観測されたのは初めて。数十億年後に赤色巨星になる太陽の将来を予測する手掛かりにもなるという。(黒田悠希)2012.11.26
08:49 産経ニュース(思えば10月17日読売記事と同じ内容でした)
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