灼熱の惑星・水星に氷…米探査機の画像で確認
米探査機「メッセンジャー」で撮影した水星の南極付近。濃い青色は太陽光がほとんど当たらないクレーターで、その内部に氷が存在するとみられる(米航空宇宙局提供)
太陽に最も近く、灼熱の惑星である水星に氷が存在するという仮説を、米水星探査機「メッセンジャー」が撮影した画像が裏付けたと、米ジョンズ・ホプキンス大などの研究チームが米専門誌に発表した。
水星の極域には、20年以上前に地球からの電波望遠鏡の観測で、氷に覆われた木星の衛星のように、電波を強く反射する領域が見つかっている。そのため、氷がある可能性が指摘されているが、昼の水星表面温度は約400度に達し、仮説の真偽は不明だった。
研究チームは、水星の軌道を周回するメッセンジャーの撮影画像を分析し、南極付近の複数のクレーター(最大直径180キロ・メートル)の内側に、 永久に太陽光が当たらない場所があることを確認。電波望遠鏡で氷の存在が予想された場所と一致した。氷は、表面が土で薄く覆われていれば安定的に存在する としている。(2012年6月3日23時13分 読売新聞)
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