2014年1月11日土曜日

180種の魚が海中で「発光」



180種の魚が海中で「発光」 識別や目くらましに利用か
(CNN) 海の中では蛍光色の緑や赤、オレンジが輝く「光のショー」が展開しているが、残念ながら、魚には見えるのに人間には見えない――。米自然史博物館が中心となった研究チームは8日、魚における生物発光に関する論文をオンライン誌「プロス・ワン」に発表した。
論文の共著者の1人で同博物館のジョン・スパークス学芸員は「多くの魚に生物発光がみられることについての初めての研究だ」と指摘する。
これまでに発光することが確認された魚は約180種類に上る。魚は体内にある器官で青い光を「吸収」し、別の色に変えて放出させることで発光するという。
スパークス学芸員によれば、研究の端緒となったのはケイマン諸島で緑色に発光するウナギを発見したことだった。
その後、バハマ諸島やカリブ海、ソロモン諸島のサンゴ礁で調査を行ったところ、サメやエイ、ウナギにエソといったさまざまな魚で発光が見られたという。
「水深の浅いサンゴ礁には、蛍光を感知する能力をもつ生物や魚が少なくない。他の動物と同じように、仲間を見つけたり、敵から逃れるための目くらましとしたりするために生物発光を利用しているのかもしれない」とスパークス学芸員は語る。
だが理由の解明は今後の研究を待たなければならないという。
魚が生物発光を感知できるのは、眼球に「黄色のフィルター」がついているためとみられる。
「海に潜っても人間には普通、蛍光模様のついたハゼやカレイ、ウナギ、カサゴは見えない」とスパークス学芸員と説明。
「人間の目には、周囲の環境にすっかり溶け込んでいるように映るからだ。だが眼球内に黄色のフィルターを持つ魚には、ものすごく目立って見えているはずだ」2014.01.09 Thu posted at 16:45 JST

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