東京湾で漁?「日本最古」の丸木舟、発見
雷下遺跡で出土した丸木舟の船底部分
千葉県市川市の雷下遺跡で、縄文時代早期(約7500年前)に作られた丸木舟の船底部分(全長約7・2メートル、幅約0・5メートル)が出土したと県教委が31日、発表した。
発掘した県教育振興財団文化財センターによると、縄文早期の丸木舟の発見は国内で初めてで、日本最古とみられる。
丸木舟は昨年11月に土中に埋まった状態で見つかったという。米国の会社で放射性炭素年代測定を行った結果、年代が判明。素材はムクノキで、石器でくりぬいて作ったとみられる。
日本最古級の丸木舟はこれまで、鳥浜貝塚(福井県)や入江内湖遺跡(滋賀県)でほぼ完全な形のものが出土しているが、いずれも縄文時代前期(約5500年前)のものという。
雷下遺跡は縄文時代早期の貝塚で、当時は海岸部にあたる場所。同センターの白井久美子調査課長は「東京湾にこぎ出し、漁をしていたとみられる」と話している。(2014年1月31日15時23分 読売新聞)