2015年8月13日木曜日

古代エジプトの王妃の墓発見か

古代エジプトの王妃の墓、ついに発見か
*謎に包まれた王妃の埋葬場所について新たな説が浮上

(CNN) 古代エジプトの美女として名高いネフェルティティ王妃はこれまで遺物などがほとんど発見されず、埋葬場所も謎に包まれていた。しかし米アリゾナ大学の英国人考古学者、ニコラス・リーブズ氏がこのほど発表した論文によると、王妃の墓は思いがけない場所に隠れている可能性がある。義理の息子に当たるツタンカーメン王の墓の中だ。
ネフェルティティ王妃はエジプト第18王朝の王、アメンホテプ4世の王妃。十代の若さで亡くなったツタンカーメン王の墓はエジプト南部ルクソールにあり、その精巧な再現画像が昨年、スペインのマドリードを拠点とする芸術家などからなるチームによって一般に公開された。
アリゾナ大のリーブズ氏は、これらの高解像度の画像を徹底的に分析。その結果、ツタンカーメン王の埋葬室の西側と北側の壁にそれぞれ割れ目が見つかったという。そこに今まで知られていなかった出入り口があるのではないかと、リーブズ氏は推測する。
このうち北側の出入口は別の埋葬室につながっているとみられ、ネフェルティティ王妃はここに葬られている可能性があるという。王妃はツタンカーメン王が亡くなる10年前に亡くなった。

リーブズ氏によると、ツタンカーメン王の埋葬室は王の墓としては小さく、構造も普通とは異なると指摘されてきた。埋葬室からは、ツタンカーメン王の即位より時代が古いとみられる発掘品も出ている。もともとあった王妃の墓を急きょ拡張して作られたとすれば、これらはすべて説明がつく。
英ケンブリッジ大学のエジプト学者、トビー・ウィルキンソン氏は「非常に興味深い説だ」と関心を示した。同氏によると、地質調査用のX線技術を使えば、周囲を傷付けずに壁の向こう側の構造を調べることができる。「2~3年以内に、隠された埋葬室の存在が確認できるかもしれない」と、同氏は期待を寄せる。

ネフェルティティ王妃をめぐっては、2003年に英ヨーク大学のエジプト学者がミイラを発見したと発表して話題を呼んだ。しかしその後間もなく、エジプトの考古最高評議会で事務局長を務めるザヒ・ハワス氏によって、このミイラは15歳の少年のものだと結論付けられた。2015.08.13 Thu posted at 15:56 JST

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