2015年7月12日日曜日

ナンバ歩き、意外とフツー

◆ナンバ歩き、意外とフツー◆   

1.ナンバ歩きは肉体を整える
2.ナンバ歩きは精神を整える
3.ナンバ歩きは能力(脳力)開発に資する

 ナンバとは、右足と右腕をそろえて前に出したいわゆる半身の構えのことで、簡単に言えば、農夫が鍬を手にして畑を耕す姿勢である。盆踊りなどでもそうだが、右足が出れば右手も同時に前に出るこのナンバが日本芸能の基本なのだ。
 
この姿勢 で右半身、左半身と交互に出して歩行に移ると、歌舞伎の六方でその誇張された形が見られるようなナンバ歩きとなる。ただ、腕はほとんどふらない。したがって、右肩と右足、左肩と左足がいっしょに出るわけだ。中世や近世の絵をみても、ナンバで歩いたり走ったりしている図が多い(江戸時代の飛脚はいつもナンバで走る姿で描かれている)。

 しかしじつは、古代ギリシャの壺絵にもナンバで走っている姿が数多く見られる。また、トルコの近衛兵団のイェニチェリの行進は「トルコ行進曲」に楽想をあたえたことで有名だが、彼らの行進もナンバ式なのだ。  

 またチベット人も田舎では今もナンバ風に歩いているときく。そうしてみると、ナンバというのも人間にとってさほど特殊な歩き方ではないのかもしれない。

(詳細一例は http://www.hokodo.com/ayumi.htm をご覧ください)

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