2015年6月24日水曜日

地下墓地に犬など800万匹のミイラ化死骸 エジプト

地下墓地に犬など800万匹のミイラ化死骸 エジプト
*エジプトの地下墓地で、犬などの動物のミイラ化した死骸が大量に見つかった=ポール・ニコルソン氏
(CNN) エジプト北西部サッカラにある古代の地下墓地に、ミイラ化した犬などの動物約800万匹の死骸が埋められているとの研究結果を、英カーディフ大学のチームがこのほど発表した。
古代エジプトでは、死をつかさどるアヌビス神と死者との間を犬が仲介すると信じられていた。アヌビス神は半人半獣の姿で犬の頭を持つ。
サッカラの地下墓地の起源は紀元前750~30年ごろにさかのぼるとされ、その存在は19世紀から知られていたが、これまでの研究は主に墓地の外に建つ神殿が対象だった。
カーディフ大学のポール・ニコルソン氏が率いるチームは、エジプト政府や米ナショナル・ジオグラフィック協会の援助を受けて、2009年ごろから墓地内部の調査を開始。このほど考古学誌アンティクイティの最新号に成果を発表した。
ニコルソン氏は21日までに行われた記者会見で「これほど多くの死骸が見つかるとは予想していなかった」と述べた。

チームによると、地下には複数の質素なトンネルが掘られ、その中にミイラ化した犬などの死骸が積み重なっていた。中には松やにで処理した死骸もあるが、王族のミイラなどと違って保存状態は非常に悪いという。
一部のトンネルは空になっていた。ニコルソン氏は死骸が持ち出され、肥料として使われた可能性を指摘する。
同氏らは死骸の一部から全体の数を推定した。多くの犬は、ごく小さいうちにミイラにされたとみられる。「初めからミイラにする目的で育てられた犬もいただろう」と同氏はみている。

チームは今後、サッカラにあるほかの地下墓地の調査を続けるとともに、発掘された犬などの死骸について、性別や年齢などを詳しく分析する計画だ。2015.06.21 Sun posted at 11:00 JST

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