ダニ:真空でも生存 金沢医大・阪大、電子顕微鏡で確認
金沢医大と大阪大などの共同研究グループが、真空状態でもダニが生きられることを電子顕微鏡での観察で発見したことが15日、分かった。真空状態 での生存確認は世界初といい、宇宙技術などへの応用が期待できるという。研究成果は14日付の米科学誌「プロスワン」オンライン版で公開された。
石垣靖人・金沢医大准教授によると、研究で使用したのは、観察対象に電子線を当て、反射してきた電子から得られる像を観察する「走査型電子顕微 鏡」。電子線は空気に遮られるため、観察対象を真空状態の容器に入れる必要があり、生きたままの生物観察は不可能とされてきたという。
研究グループは生きた状態での観察法を模索し、石垣准教授が10年秋、金沢市近郊の山で採取したダニの一種「キチマダニ」(体長約1ミリ)が真空 容器内で動いていることを発見。走査型電子顕微鏡にかけ、約30分間、キチマダニが足の節を曲げたりする様子の撮影に成功した。キチマダニは実験後も約2 週間、空気のある中で生きていたという。【横田美晴】2012年3月16日 毎日
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