2009年9月28日月曜日

万国共通4

ロンドンタクシー

タクシー
 日本では、「一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車」にTaxi(タクシー)という言葉が使われる。事業用自動車を示す緑地に白字、3ナンバー又は5ナンバーのナンバープレートがつけられる。
 面白いことに世界中どの国でもタクシーと呼ばれているようだ。

 「税」を意味する英語にタックス(tax)という語があるが、これは「触れる」という意味のラテン語 tango(タンゴー)に由来する。このtango から「評価する」という意味のtaxo(タクソー)というラテン語ができ、そこからtax という英語ができた。自分の手で「触れること」は何かを「評価すること」につながる。たとえば、tangible (触れることのできる)という英語もtango に由来するが、tangible assets といえば「有形資産」 と訳す。日本語では「形のある資産」となるが、英語の発想では「形があって触れる(=評価する)ことのできる資産」という意味になる。

 ところで、私たちが日常利用する交通機関の一つ、タクシー(taxi)も 税金(tax)と語源は同じである。種明かしをすると、taxi はtaximeter cabの略語であり、taximeter とは「料金メーター」を意味している。つまり、taxiとは料金を「評価する(taxo)」メーターを備えた車という意味で、元のラテン語のニュアンスを今も受け継いでいることになる。

 一方、数学でタンジェント(tangent)といえば、幾何学(geometry)では「接線」を、三角関数では「正接」を意味する。この言葉は、ラテン語 tango の現在分詞(tangens)からできた語で、「接触している」という意味をもつ。
 さらに細かく見ていくと、ラテン語tango (触れる)の完了分詞の形は tactum で、英単語 tact の語源となっている。tact は、「美的センス」や「機転」などの意味を持つが、基本的意味は「触覚、感覚」ということになり、元のラテン語の「触れる」というニュアンスが今も生きている。

 日本語の日常会話でも「だれだれとコンタクトをとる」と言うが、コンタクト(contact)とは「接触、交際」を意味する英語であり 、これもラテン語 tango がルーツということになる。tact にちなんだ英単語としては、contagion (影響、病気の伝染)がある。

 「味見」を意味するtaste(テイスト)もラテン語のtango(触れる)が語源である。元々は「(食事や飲み物に)舌で触れる」というニュアンスがあったのだろう。
 蛇足ながらtaste という英単語はことわざと縁が深い。名詞として「好み」を意味した場合、There is no accounting for tastes.(たで食う虫も好き好き)というのがある。Tastes differ. (好みは人によって違う)という意味である。また、自動詞として「味がする」という意味で使われた場合、Good medicine tastes bitter. (良薬口に苦し)ということわざもある。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1111332341 より

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