2013年2月23日土曜日

「宇宙線」の証拠発見


超新星爆発:「宇宙線」の証拠発見 京大など
天文衛星フェルミがとらえた超新星爆発の残骸「IC443」のガンマ線画像に、可視光のデータなどを重ねた画像(NASA提供)
 宇宙から地球に降り注ぐ粒子「宇宙線」の大部分は、星が一生を終える時に起こる大爆発「超新星爆発」の残骸から出ている証拠を発見したと、京都大などの国際研究チームが発表した。
 宇宙線の内訳は、90%が陽子、9%がヘリウムなどの原子核、1%が電子。これまでの研究で、電子は超新星爆発の残骸から出ていると分かっていた。宇宙線の大部分を占める陽子も残骸からとみられていたが、決定的な証拠がなかった。
 チームは、超新星爆発の残骸のうち、地球から約5000光年離れた「IC443」と、約9000光年離 れた「W44」を、米航空宇宙局(NASA)の天文衛星フェルミで08〜12年に観測したデータを解析。この結果、宇宙線の陽子が周辺のガスと衝突した時 に生じるガンマ線の存在が明らかになり、陽子も超新星爆発の残骸から出ている証拠とした。
 京都大の田中孝明助教(高エネルギー宇宙物理学)は「宇宙線の起源解明につなげたい」と話した。【鳥井真平】毎日新聞 2013年02月23日 10時16分(最終更新 02月23日 10時35分)

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