最古の原始銀河団を発見…127億年前
国立天文台は24日、米ハワイのすばる望遠鏡を用いて、形成し始めたばかりの最古の「原始銀河団」を127億2000万光年先に発見した、と発表した。
137億年前の宇宙誕生から約10億年しかたっていない初期宇宙に、すでに銀河の集団ができていることを示すもので、宇宙の大規模構造の解明につながる成果だ。
研究チームは「かみのけ座」の方向を詳細に観測。127億2000万光年先に、銀河の密度が周囲の5倍の直径約400万光年の領域があることを発見した。この領域には約30の銀河があり、三つの小さなグループに分かれていることを突き止めた。
現在の宇宙では、銀河団に属している銀河は比較的年老いて重い「楕円銀河」が多く、銀河団に属していない銀河は若くて軽い「渦巻き銀河」が多いという特徴がある。だが、今回発見された領域では、銀河団の中と外の銀河で性質に違いは見つからなかった。
研究チームの総合研究大学院大学博士課程1年の利川潤さんは「銀河団が発達する過程で銀河の性質に違いが生まれる可能性がある」と話している。(2012年4月25日10時40分 読売新聞)
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