2008年11月7日金曜日

京都 その3  「上村松園・松篁・淳之」特別展

 たまたま上村松園、松篁、淳之(ウエムラショウエン、ショウコウ、アツシ)の特別展にめぐりあった。なんらの知識も持ち合わせていない小生は、母、息子、孫と三代続く日本画の大家であることを、入館の際に説明を受けて知った。
 そして、現在、京都市学校歴史博物館になっているこの場所が、まさに旧開智小学校の建物と校庭そのものだった。明治の初期、ここに上村松園が通っていたという。その松園は明治、大正、昭和を生きた美人画の大家だと、受付のおじさんが懇切丁寧に教えてくれた。

 これだけの乏しい俄か知識しかなかったけれど、松園の美人画を見て一瞬で美しいと思った。まず「線」がきれいだと思った。迷いのない、的確に流れる、それでいて柔らかくもある線に見えた。これ以外の線はあり得ない最適の線であるかに見えた。

 科も、顔の色も、表情も、衣の色模様、流れも、雰囲気も全てが美しく、好ましく、究極の品格すら感じた。初めて接したけれど、いっぺんに惚れ込んだ。見たのは下絵を含めても十点に満たなかったけれど、一目でほれた、魅せられた。

 さらに、「ペン」の才覚にも恵まれ、随筆の類が多いようですが、いろいろな書き物が残っているらしい。また、日本人女性として初めての文化勲章受章者であり、息子の松篁は花鳥画に秀で、同じ章を受けていることは後に知った。淳之は現役で活躍中らしい。

 かく言うところの小生、全く絵心なし、知識なし、ズブの素人であり、真っ当な感性を備えているかどうかさえ、はなはだ疑問ではありますが、正直なところ小生のなかでは松風のインパクトが強く、他はかすんでしまった。


 パンフレットのコピーを添付します。


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