2014年11月21日金曜日

人工光合成

東芝 人工光合成、世界最高の変換効率1.5%達成
 東芝は太陽光と二酸化炭素(CO2)などから燃料をつくる次世代技術「人工光合成」で、世界最高の変換効率を達成する材料を開発した。変換効率は1.5%で、実用化に近づいた。火力発電所などが大量に排出するCO2をそのまま利用して、工場や自動車などの燃料が生産できる。同社は2020年をメドに実用化を目指す。
表面に付けた金の触媒で光合成を進める(東芝提供)
 光合成は太陽光で水から酸素を作ったうえ、CO2から糖などのエネルギーを得る植物の働き。温暖化ガスであるCO2を原料にして人工的に燃料が得られる。

 東芝が開発した技術は、半導体と金の触媒を組み合わせた。半導体に太陽光を当てて水から酸素と水素イオンをつくり、触媒でCO2と水素イオンから一酸化炭素(CO)を得る。COを処理すればメタノールなどの燃料が作れるという。太陽光エネルギーを燃料エネルギーに変換する効率は1.5%で植物の藻類に匹敵する。これまではパナソニックの電子材料が0.3%で最高だった。


 実用化には10%の変換効率が必要だが、東芝は改良を進めれば実現できるという。長期間使っても効率を保つよう耐久性も克服する。成果は2428日に兵庫県淡路市で開く人工光合成の国際学会で発表する。2014/11/21 2:00日本経済新聞 

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