2014年11月28日金曜日

南天の願いの井戸

南天の願いの井戸、NGC 3532
 
りゅうこつ座の方向約1300光年先にある明るい散開星団、NGC 3532。チリのアタカマ砂漠北部、標高約2400メートルの高山にあるラ・シヤ天文台のMPG/ESO 2.2メートル望遠鏡で撮影された(1126日公開)。

 井戸の底に願いを込めて投げられた多数のコインのように見えることから「願いの井戸星団(Wishing Well Cluster)」とも呼ばれるNGC 3532は、南半球では肉眼でも観測可能で、18世紀フランスの天文学者ニコラ・ルイ・ド・ラカーユがケープタウンで観測し記載した。


 星団の形成から3億年程度たっていると考えられ、一般の散開星団からすると“中年”の部類に入る。青白く輝いているのは中規模サイズの恒星、オレンジ色に見えるのは大質量星で、エネルギー源の水素を使い果たして赤色巨星となったものだ。これらより質量の小さな星は寿命が長く、黄色から赤色でやや弱い光を放っている。星団NGC 3532は、約400個の恒星から成っている。National Geographic News, November 27, 2014

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