2014年9月25日木曜日

幻のピンク、ヒマラヤで目撃 青いケシの仲間

幻のピンク、ヒマラヤで目撃 青いケシの仲間、写真家が撮影
 ヒマラヤ山脈や中国南西部に分布し、色鮮やかな花を咲かせる「青いケシ」(属名メコノプシス)。約70種類あるメコノプシスのうち、60年前に採取されて以降、目撃例がなかったピンク色の「メコノプシス・テイラーイ」の撮影に札幌市の植物写真家梅沢俊さん(69)が成功した。

 メコノプシスはラテン語で「ケシに似ている」という意味で、アヘンは取れない。1800年代から次々と新種が見つかり、花の色は青だけでなく、黄や赤など複数ある。

 メコノプシス・テイラーイは1954年、英国の3人組がネパールのヒマラヤ山脈の一つ、マチャプチャレ(6993メートル)から流れる川で発見。標本は英国の博物館と東京大総合研究博物館にある。生息場所は知られていたが、土石流が多いなど道のりは険しく、発見以降、学術的な目撃報告はないという。

 梅沢さんは7月10日から妻とネパールを訪問。13日、マチャプチャレの標高4千メートル前後の岩場で見つけ、さらにサッカー場ほどの広さの平地にたくさん咲いているのを確認した。高さ60~120センチで、特徴的なピンクの椀(わん)状の花を咲かせていたという。「大きさや見た目などの特徴を頭にたたき込んでから登ったので、すぐにわかった」と話す。


 同博物館特招研究員の大場秀章・東大名誉教授(植物分類学)は「茎や葉、花の形や色などの特徴が一致している」。愛好家グループ「青いケシ研究会」代表で植物写真家の吉田外司夫氏は「英国を中心に欧州では青いケシの愛好家は多い。世界が注目する画期的な成果だ」と話している。 20149250500分(関根和弘) 朝日
http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20140925000184.html 

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